- 非同期コミュニケーションをさらに容易にする Loom AI 新機能
- 生成 AI およびリストの色分けと折りたたみ機能を Trello に導入
- チームの自由な思考とアイデアを促す Confluence のホワイトボード
本ブログは、こちらに掲載されている英文ブログの意訳です。内容に相違がある場合は、原文が優先されます。
リモート、出社、ハイブリッド型など勤務形態の如何を問わず、大半の業務がオンラインで行われていることから、現代の会社員のほとんどは、分散型の働き方をしているといっても過言ではありません。先日、アトラシアンがエンタープライズ企業の役員を対象に行った調査 (英語) では、回答者全員が自社のチームは分散型ワークを行っていると答えており、今後もこの分散は進むと考える回答者は全体の 99% を占めました。
未来の働き方が分散型になることは明らかで、リーダーたちは業務が「どこ」で行われるかではなく、「どのように」行われるかに焦点を当てなければなりません。従業員はつながるための新しいコミュニケーション手段を模索しており、これに伴いビジュアルコラボレーションツールの利用が増えています。そして、ビデオやオンライン上のキャンバス、その他テキスト形式ではないコンテンツによって、文字による情報共有が強化されたり、置き換えられています。
アトラシアンは、Loom、Trello、Confluence といった当社のワークマネジメント製品群を通じて、よりリッチでビジュアルなコラボレーション体験をサポートしています。この度、これらのツールに新たな機能が搭載され、週次ミーティングや進捗確認、プロジェクトの進行状況の把握や、新しいアイデアのブレインストーミングまで、幅広いタスクにおいて、視覚的なコラボレーションを簡単に行えるようになります。
Loom で実現する非同期コラボレーション
昨年アトラシアンが買収した Loom は、自身や自分の仕事を録画し共有できる非同期ビデオコミュニケーションツールです。もしあなたがエンジニアであれば、録画したバグの状況を共有することで解決までの時間を短縮したり、企業のトップであれば動画を通じて多くの従業員とつながることができます。また、営業チームなら、カスタマイズしたビデオで最新情報をクライアントに共有することもできます。
Loom によるつながりの強化
チームワークの研究にも力を入れているアトラシアンには「Team Anywhere Labs」というチームがあり、先日このチームが、マネージャーの情報共有に関する実験を行いました。その結果、Loom はマネージャーとのつながりを強化し、チームを認識するのに特に有益であることがわかりました。実際、マネージャーが Loom を使用して情報共有を行なった場合、文字だけで情報共有が行われたチームメンバーと比較して 2 倍以上、マネージャーとのつながりを感じられたということです。
現在、20 万以上のチームが Loom を使用して非同期につながっており、この度新たに追加された AI 搭載機能により、非同期のコミュニケーションがさらに容易になります。
AI を搭載した新機能で、より短時間で動画の作成と共有を実現
昨年の夏に発表された Loom AI により、ビデオのタイトルや章、要約を自動生成できるようになりました。Loom AI を利用したユーザーにこの機能のメリットを尋ねたところ、時間の節約 (83%)、ビデオのブラッシュアップ (64%)、ビデオの目的の明確化 (58%) に役立つとの回答がありました。
そしてこの度、Loom ビデオの共有をさらに 6 割も加速する 2 つの新しい Loom AI 機能が公開されました:
- Auto Message Composer (メッセージの自動作成): ビデオの収録後に、Loom AI がビデオを共有する際のメッセージを自動で作成します。
- Auto CTA (Call-To-Action リンクの自動作成): Chrome 上で表示したコンテンツを解説するビデオを作成すると、Loom AI が自動的にそのリンクをビデオに追加します。
文字起こしによる編集でさらに直感的な編集体験を
言いよどみや不自然な間を作ってしまう習慣を直すのは難しいことですが、ビデオからそれらを削除する編集作業が難しくては困ります。文字起こしによる編集 (Edit by Transcript) の機能を使用すると、対象となる文字を削除することで動画の該当箇所がカットされるため、収録後に簡単に動画を編集することができます (2024 年 3 月時点では、英語のみ対応)。
変数を使って Loom を自動でパーソナライズし、エンゲージメントを高める (ベータ版)
パーソナライズしたコンテンツは大きな効果が期待できる一方で、複数のビデオを編集するのは時間がかかります。現在ベータ版で提供されている新しい変数 (Variables) 機能を使うと、一度録画をするだけで、Loom が各視聴者向けに名前や会社名、肩書きなどを挿入し、タイトルがカスタマイズされたビデオを複製します。
今後、タイトル以外でもこの機能を利用いただけるよう変数の種類を増やす作業を進めています。また、ビデオの特定の箇所をカスタマイズできるようにもなる予定です。
人気のビジュアルコラボレーションツール Trello にも新機能を追加
今回、AIによる機能が導入された製品は Loom だけではありません。現在ベータ版でご利用いただける Atlassian Intelligence for Trello を使うと、カードの説明欄やコメント欄にコンテンツを生成することができます。この機能は新しいコンテンツのブレインストーミングや、既存のコンテンツの要約や短縮、コンテンツ内でアクションアイテムを見つけたり、スペルや文法を修正するのに役立ちます。
ご利用のワークスペースで Atlassian Intelligence for Trello を有効にする方法をはじめ、この機能の詳細については、こちらのサポートページをご覧ください。
まだあります、Trello の新機能
Trello のリストに色をつけられるようになりました。🥳 この新機能は、ボードの印象を明るくするだけでなく、色を活用してリストとワークフローをわかりやすく整理できます。
また、リストの折りたたみと展開が可能になりました。🥳 🥳 状況によって関連性の低いリストを折りたたみ、必要に応じて戻すことができます。これにより、必要な情報のみに焦点を当て、横に長いスクロールをする必要もなくなります。この折りたたみ表示は操作を行なったユーザーにのみ有効で、他のボードメンバーの表示には影響しません。
リストの色や折りたたみ表示の新機能は、Standard、Premium、Enterprise プランでご利用いただけます。Free プランをご利用の場合はプランをアップグレードするか、こちらより 14 日間無料で利用できる試用版をお試しください。
Confluence のホワイトボードで自由な思考とアイデアを
先日より一般提供を開始した Confluence のホワイトボード機能は、ブレインストーミングや Confluence のページに文書化 (あるいはチームのバックログに追加) する前の初期の計画など、まだ体系化されていない作業を行うのに適しています。
Confluence ホワイトボードは、従来のホワイトボードツールに備わっている、付箋や図形、スタンプといった便利で楽しい機能をすべて揃えながら、Jira との密接な統合が特徴的です。スマートセクション機能を使用すると、ホワイトボード上のセクションに特定のアクションを指定することができ、そのセクション内に Jira の課題を移動することで、例えば担当者を一括して変更するなど、セクション内の Jira 課題に対して、指定されたアクションをまとめて実行することができます。また、ホワイトボード上の課題同士をスマートコネクターでつなぐことで、課題同士をリンクすることができ、その内容は Jira チケットのリンクとして反映されます。
Pizza Hut や Panera Bread、Lumen を含む 3 万 6,000 社以上の企業にベータプログラムに参加いただいた結果、そのフィードバックが近日公開されるさまざまな新機能に活かされています。以下にその一部をご紹介します:
- Mural など、他のツールで作成したホワイトボードを直接 Confluence のホワイトボードにインポート
- ボード上でコメントを残したり、チームメンバーに@メンションする
- 公開リンクを使用して、パートナーや組織外のチームとホワイトボードを共有
- チームでの迅速な意思決定を行うための投票機能
お客様の声: Reddit
「すべてのツールがつながる点が気に入っています。Confluence のホワイトボードを使ってブレインストーミングを行い、そのまま Jira のチケットを開くことができます。Site Reliability Engineering、Technical Program Management、CorpTech、そして営業を含むすべてのチームが、現在 Confluence のホワイトボードを活用しています。」
Reddit 社 シニアシステムエンジニア Matt Chester 氏
提供を開始したばかりの Confluence のホワイトボードですが、Team ’24 ではこのツールに AI を活用した機能を追加する計画をお知らせする予定です。
会議や文書の共有などの従来型のコラボレーション手法に加え、新しい種類のコンテンツを活用することで、よりパーソナライズされたビジュアルな体験として、コラボレーションの質を高めることができます。従来の働き方を最適化しながら新しいものを受け入れることで、来る分散型ワークの時代にチームを成功に導きましょう。