2016年はまったく異例ずくめの年でした。Bitbucket ServerとData Centerチームは、年間を通じて休む間もなくBitbucketを改良し続けた上に、皆さんからご要望のあった新機能の追加も実施してきました。今の時代のソフトウェア開発者が必要としているのは、信頼が置け、小回りが利き、高品質の製品をビルドできるツールだということを、皆さんから教えられました。そうした皆さんからのフィードバックを真摯に受け止め、速度や品質を犠牲にせずに共同開発するための機能を、実装してきました。
2016年のBitbucket Serverを取り巻く状況がどのようだったかを説明するのに、100件のお客様からの要望に対応し、100枚以上のBitbucket Tシャツをプリントし、数千杯のコーヒーを消費し、、、といった具合に数字を挙げることはできますが、それでは表面的な表現に止まってしまいます。そこで、私たちとして考えたのは、2016年最後のリリースを記念して、開発状況やお気に入りの新機能について振り返ってみることにしました。
Bitbucket Serverチームの活動状況
Bitbucketチームは、コーディング、設計、ドキュメント書きで一年中忙しくしていました。そうした中でも、面白そうな部分をかいつまんでご紹介します。
お気に入りの新機能
「一年を振り返る」という企画は、チームの記憶に最も残っている機能を採り上げないことには成立しません。地理的に離れたチームのパフォーマンスを向上させることから、プルリクエストのワークフローを飛躍的に改善することまで、皆さんひとりひとりのお役に立てる機能を実装しました。
1月
- Bitbucket Data Center用のスマートミラーリング機能で、メンバーが遠隔地にいるチームがクローンやフェッチに要する時間を短縮しました。
- Git LFSを使って大規模なバイナリデータを保存する機能をサポートしました。
- JIRAの課題をスマートコミットで自動処理することで、開発者の作業効率を改善しました。
3月
レビュアーのステータスを見ることで、プルリクエストの進捗状況を追跡しやすくなりました。
5月
プロジェクトやレポジトリを横断してのコード検索が可能となりました。これは最もお客様からの実装要望が多かった機能のひとつです。
7月
- ゼロダウンタイムのバックアップを提供することでダウンタイムを削減しました。
- コミットレベル で開発者がコードを見直しできるようにしました。
- デフォルトのレビュアーを使う場合、プルリクエストの作成が高速に行えるようにしました。
8月
ディザスタリカバリ支援機能により、Bitbucket Data Centerが災害を確実に乗り越えられるようにしました。
プルリクエストのマージ戦略を開発者が管理できるようにしました。
10月
AWS CloudFormationテンプレートを使って、Bitbucket Data Centerを開始から数分で稼働させられるようにしました。
自分の全プロジェクトに一ヵ所からアクセスできるように、パーソナルダッシュボードを実装しました。
11月
コードレビューの反復を導入することで、コードのレビュー過程を円滑化しました。
12月
- Elastic Experiment ExecutorによりBitbucket Data Centerでの各種ロードテストが実施しやすくなりました。
- 本日: 2016年最後のアップデートとなるBitbucket Server 4.12をリリースします。バグやご要望20件への対応を行いました。
慌ただしい一年の終わりに
ソフトウェア開発の世界では、年が改まるごとに、新たなテクノロジーや新たなワーキングスタイルが登場します。Bitbucket Serverが2012年に産声を上げて以来、私たちは、創意工夫に富んだ形でこうした変化を皆さまにお届けしてまいりました。大変に光栄なことです。本日お届けするBitbucket Server 4.12は、リリースが相次いだ今年一年間の集大成です。現代的なソフトウェア開発環境をプロの集団にお届けするという、そのことだけを念頭に置いて開発しました。
2016年を締めくくるにあたり、お客様全員に深く感謝いたします。私たちが毎日、自分たちのやりたい仕事ができているのも、全てお客様がいてくださるからこそなのです。
今すぐBitbucket Server 4.12にアップグレードして、良い新年のスタートを切りましょう。
この記事は、2016 年 12 月 13 日に公開された Bitbucket Server: a year in review を翻訳したものです。
本文中の日時などは投稿当時のものですのでご了承ください。