背景
大規模で複雑な環境にてアトラシアン製品を運用されているなど、リードタイムの短い頻繁なアップグレードが困難なお客様に対して、重大なバグ修正の適用が受けられるようにする目的で2018年より提供を開始したリリース形態「Enterprise release(エンタープライズ リリース)」について、この度新たに「Long Term Support release(長期サポートリリース)」へ名称変更がされましたことをお知らせいたします。現在Long Term Supportリリースは、Jira Software、Jira Service Desk、Confluence および Bitbucket向けに提供されています。
これまでアトラシアン製品の運用や管理に携わる皆様から、このようなリリースの最大のメリットは重大なバグ修正に対するサポート期間が長いことだというお声をたびたび頂戴しておりました。実際、特に1年に1回以上のメジャーアップグレードが現実的ではない、複雑で大規模なインスタンスの運用をされているお客様はこのリリースが提供する長期サポートに頼っている状況を鑑みて、より的確にそのメリットを表す名称としてEnterprise リリースから Long Term Supportリリースへと名称を変更する決定をしたものです。
セキュリティバグサポートの延長
この新名称に合わせて、弊社製品のセキュリティバグ修正ポリシーも更新しました。これまで通り重大なセキュリティバグ修正のバックポートを継続することに加え、アーキテクチャの観点から可能な限り、その他すべてのセキュリティバグ修正に関しても長期サポートリリースへバックポートすることに致しました。これにより、適用した長期サポートリリースの利用を少なくとも1年またはそれ以上継続できるようになります。できる限り多くのセキュリティバグ修正をバックポートする計画でいますが、リスクや複雑性、API変更の必要性、サードパーティ製品に利用されているコード、またはプラットフォームリリースに含めるべきインフラストラクチャである場合などを考慮し、修正がバックポートされない場合もあります。
下記にLong Term SupportリリースとFeature リリースの差と、それぞれのポリシーについて整理します。(リリースの種類についてより詳細はこちらをご覧ください。)
ポリシー | Long Term Supportリリース | Featureリリース |
テクニカルサポート アトラシアンサポートEOLポリシー | 24ヶ月 | 24ヶ月 |
製品バグ アトラシアンサーバーバグ修正ポリシー | すべてのバグ修正:6週間+重大なバグ修正:24ヶ月 | 6週間 |
セキュリティバグ セキュリティバグ修正ポリシー | 新 重大なバグ修正: 24ヶ月 その他バグ修正:可能な限りバックポート | 重大なバグ修正:6ヶ月 |
最適なリリースの選び方
FeatureリリースかLong Term Supportリリースか、いずれがお客様にとって最適なのかはビジネスニーズによって異なります。単一の方法論はないものの、リリースを適用するまえにいくつかの項目について検討してください。
- アップグレード頻度:1年に1回以上の頻度でアップグレードをされる場合は、Featureリリースを適用し続けることをお勧めします。1年に1回またはそれ以上の期間を空けてのアップグレードの場合は、Long Term Supportリリースの方が適しているかも知れません。
- インスタンスの複雑さ:インスタンスのアップグレード作業が比較的単純で、入念な事前計画を特に必要としない場合、Featureリリースが適しているかも知れません。カスタマイズやアプリがあり、アップグレードの前に多くのテストや調整などの計画が必要な場合、Long Term Supportリリースの方が適した選択かも知れません。
- 新機能の重要性:いち早く新機能を活用されたい場合、Featureリリースを適用してください。プラットフォームリリースにおける新機能は活用されたいものの、全てのバージョンにおける新機能は不要な場合、Long Term Supportリリースの方が適しているかも知れません。
現在提供されているLong Term Supportリリースについては、こちらをご確認ください。