DevOpsの効果を測定できるチームは半数以下

パフォーマンス測定を支援するJira Software Cloud 4つの新機能

本ブログは、こちらに掲載されている英文ブログの翻訳です。万が一内容に相違がある場合は、原文が優先されます。

SUZIE PRINCE
Head of Product, DevOps

データの意味を理解することは、会社の財務の健全性にとって不可欠です。​それによって、DevOpsプラクティスが最終的な利益をもたらしているかどうか、そして実際にチームがより早くサービスを提供することや、より良いコードを提供するために役立っているかどうかを知ることができます。​そのため、非常に多くのチームが、何十ものツールからデータをエクスポートしたり、一連のポストモーテムミーティングに参加したり、キーボードに覆いかぶさって必死にダッシュボードを構築するなどのことに、何時間も費やしています。​ではなぜ、開発パフォーマンスの測定は今でも非常に困難な作業なのでしょうか。

データを持っている企業は沢山いますが、ビジネスへ貢献できる知見、つまりインサイトを持っている企業はほとんどありません。

我々の行った2020 DevOpsトレンド調査から、多くのチームがDevOpsの実践を通してポジティブな影響があったと回答しているものの、組織のプロセスをどのように測定し、改善すべきか分かっていないチームが大半であることが分かりました。そこで本日、アトラシアン製品のみならず、サードパーティー製品も含めて開発のアイディアから運用までの進捗を視覚化し、測定できるようにするJira Software Cloudの新機能を発表します。

Jira Software Cloudで可視性と知見を向上

「インサイト」(データから導き出される何らかの知見) というほぼ神話的な世界に到達しようとする中で、多くのチームはバラバラのツールを統合することで、コントロールできると思い込んでいます。​しかし問題はツールの数ではなく、統合される方法なのです。​アジャイルなソフトウェアチームが必要とするすべての製品を提供するベンダーは1社もないので、点と点を結ぶ作業は、各チームに委ねられています。

そこでJiraの出番です。Jiraは、モダンソフトウェア開発ツールチェーンの屋台骨であり、開発者は必要なツールを差し込むことができ、マネージメント層やプロダクトチームは必要な可視性とレポーティングを得ることができます。アイデア、コミット、ブランチまたはバグフィックスかに関わらず、アトラシアンとサードパーティーツールにまたがる作業はJiraのチケットにリンクし、トップレベルの可視性とインサイトまで辿ることができます。Googleスプレッドシートを使うビジネスアナリスト、Figmaを使うデザイナー、VS Codeを使うデベロッパー、GitLabを使うエンジニアリングマネージャーなど、あなたが誰であるかに関わらず、私たちのミッションは、手動による調整なしに、好きなツールで作業できるようにすることです。

以下に4つの新機能を紹介します:

  • Code in Jira: Bitbucket、GitHub、GitLabまたはGit Integration for Jiraを通して最近アクティブであったレポジトリを容易に確認することができるビューが提供されるため、どのチームがどのリポジトリにあるどのコードで作業をしているか等、確認のためにコーディング作業を邪魔されることがなくなります。
  • Deployments in Jira:Jiraの課題に対応してタイムライン上でGitパイプラインを追跡・表示することで、デプロイメントがパイプラインのどの段階にあるか、リアルタイムのビューを提供します。あらゆるCI/CDプロバイダーに対応し、アトラシアン製品とサードパーティーツール間のあらゆる作業項目がJiraの課題にリンクされるため、アイデアから運用まで追跡・測定することができます。
  • デプロイメント頻度:パフォーマンスの高いソフトウェアチームが最も気に掛ける指標を拡張し、あらゆるCI/CDプロバイダーに対してパフォーマンスをトラッキングできるようにしました。リリース頻度と時間の経過による傾向を自動的に計測するため、複数のツールにまたがる集計を手作業で行ったり、運用チームに確認したりする必要がなくなります。
  • サイクルタイム:アトラシアン製品とサードパーティーツールにまたがる全ての作業項目がJiraの課題に結びついているため、単に平均リードタイムを計測するだけではなく、開発ワークフローの各区分までのより詳細なビューまでトラッキングすることができます。ボトルネックに関する詳細なアクション可能なインサイトを得て、チームのワークフローを最適化しましょう。

測定できないことは、改善できません。次の章で、チームのデータをアクション可能なインサイトに変える方法を紹介します。

Code in Jira

Bitbucket、GitHub、 GitLab、またはGit Integration for Jiraで作業されているコードを、誰でも簡単にJiraから確認することができます。JiraにおけるCodeビューは、最近アクティブであったレポジトリを、作業が発生した順に表示するため、プロジェクトマネージャーや他のチームと協業しようとしている開発者がすぐに状況を把握することに役立ちます。お好きなソースコードプロバイダーでコミットメッセージ、ブランチ名、またはプルリクエストの要約に課題キーを追加すれば、Jiraが自動的に該当のアクティビティが発生したレポジトリをパースし、ページに表示します。

Deployments in Jira

自身の関わった作業がリリースされたか確認したかったり、何がいつリリースされるのか常に確認されたりしていませんか?

多くの場合、顧客の価値をリアルタイムで把握することができるのは、運用部門と一部の恵まれた開発者だけです。​このような情報へのアクセスの欠如は、意思決定を遅らせ、より多くの会議や作業の重複につながる可能性があります。

Deployments in Jira は、デプロイメントに関するあらゆる情報を明らかにし、Bitbucket PipelinesからJenkins、Azure DevOps、Circle CI、Octopus Deploy、JFrog等の代表的なサードパーティーベンダーまで、あらゆるCI/CDプロバイダーから何がいつリリースされたかを、セルフサービスで確認することができます。

​急速に成長しているアジャイルチームにとって、何がデプロイされているのかを把握することは特に重要です。​Infobipのエンジニアリング担当副社長であるDamir Prusac氏によると、組織が成長するにつれ、デプロイメント数は増え続けており、「デプロイメントを高く維持することでアジャイルで居続けることができる」と言います。

どの機能がどの環境にデプロイされたかを確認したいプロダクトマネージャーも、特定のプロジェクトにおいて、チームがアイデアから運用までにかけている平均時間を把握しようとしているチームリーダーも、JiraのDeploymentsビューに答えを見つけることができます。Deployments機能を有効にするには、開発プロセスの一貫としてコミットに課題キーを含めることで、デプロイメントは自動的にこのビューで更新されます。

JiraのCodeおよびDeployments機能に関するより詳細なビデオと、DevOpsプロダクトマネージャーとのライブQ&Aへの参加はこちらをご覧ください。(英語のみ)

Jira Software Premiumでは、スケールを必要とするお客様向けに高度なエンド・ツー・エンドのレポート機能を提供します。

デプロイメント頻度(Premium)

お客様との会話を通して、実に74%のチームがデプロイメント頻度を成功の指標としていることが分かりました。Jira Software Premiumのお客様に対して、今後数週間にわたって公開されるデプロイメント頻度は、チームがどれくらいの頻度で価値をリリースしているのか、またそれが時間の経過と共にどのような傾向を辿っているのかを把握するのに役立ちます。 デプロイメントプロセスの外れ値を容易に特定し、チームがバッチサイズをどの程度管理しているかを確認し、リスクを軽減する機会を見つけます。

サイクルタイム (Premium)

また、Jira Software Premiumでは、 Deploymentsビューにサイクルタイムを追加し、現在のサイクルタイムと過去のトレンドを表示して、チームが価値を提供するまでにかかる時間と、時間の経過に伴う変化を把握できるようにします。​アトラシアンやサードパーティのツールにおけるそれぞれの作業は単一のJiraの課題に結びついているため、Jiraは開発ワークフローの各セグメントを詳細に把握できる唯一のツールです。サイクルタイムの算出を利用すれば、どのセグメントが想定より時間が掛かっているかを確認し、ボトルネックを把握、そして最も問題が発生しやすい箇所はどこかを判断することができます。サイクルタイムは、今後数週間かけてPremiumのお客様向けに公開されます。


Jiraは、自社製品とサードパーティーツール(DevOps Marketplaceでは1,400以上のツールを提供)を通した自動化によって開発、運用およびビジネスチームを連携するため、コードに集中することを可能にします。統合されたデータモデルを通してアトラシアンは、マルチツールな世界全体でデータを把握する複雑さを処理し、断片化されていたツールチェーンのコントロールと可視性を高めます。​興味のあるツールがあってもAtlassian Marketplaceに掲載されていない場合は、Atlassian Connectを使ってオープンREST APIにアクセスできます。真のトランスフォーメーションは、1回の大きな変化ではなく、沢山の小さな旅によって実現されるものです。そのため私たちは、皆様のDevOpsプラクティスが将来にわたって有効に機能するよう、支援して参ります。