本ブログは、こちらに掲載されている英文ブログの意訳です。内容に相違がある場合は、原文が優先されます。
2020年、世界に通用するクラウド エクスペリエンスを提供するというミッションのもと、アトラシアンはServer 製品のサポートを終了するという戦略的決断を下しました。それ以降、アトラシアンではクラウド移行における顧客体験の向上に注力しており、多くのお客様が Server および Data Center 版から Cloud 版への移行を完了されています。現在では、25 万を超えるお客様が世界レベルのクラウドプラットフォームを活用し、コラボレーションを行っています。
Server 製品のサポート終了については、これまでもいくつかの期日がありましたが、2024 年 2 月 15 日 (米国時間) をもって、アトラシアンおよび Marketplace パートナーは、Server 製品やアプリにおける技術サポートや、脆弱性に対するセキュリティアップデート、バグ修正の提供を終了します。
この重要な期日に向けてお客様に準備いただけるよう、アトラシアンではクラウド プラットフォームへのスムーズな移行に必要とされるナレッジやリソースの提供に力を注いでいます。以下、既に移行されたお客様の事例や新たなオファー、そしてお客様のクラウド要件を評価するのに役立つ情報をご紹介します。
なぜクラウド移行なのか?
未来のビジネスを守る
サポートされていない製品を使用することは、潜在的なサイバー攻撃やデータ漏洩などの脅威に晒されるため大きなリスクとなるだけでなく、企業としての財政的な影響も計り知れません。
IBM が公開した最近のレポートによると、データ漏洩の平均コストは 445 万ドルで、わずか 3 年で 15 %も増加しています。こうしたリスクからビジネスを守り、新機能や強化された機能を利用するためにも、Server 製品のサポートが終了する前に Atlassian Cloud に移行されることを強くお勧めします。
よりスマートに迅速に働く
クラウドに移行することで、メンテナンスに費やす時間を減らし、ビジネスを変革する業務に時間を割り当てられるようになります。生産性の向上や見識に基づいた意思決定から、部門横断のコラボレーションや従業員のエンゲージメント向上まで、アトラシアンのクラウドプラットフォームは、チームで業務を成し遂げる方法を大きく変えます。ここで、実際のお客様の例をご覧ください。
まず、アメリカを拠点とする有名な投資会計ソフトウェア会社である Clearwater Analytics 社の例をご紹介します。プロセス エンジニアである Erica Larson 氏によると「クラウドへの移行は十分に価値があった」とのことで、同社では現在、サービス管理用に AI を活用したバーチャル・エージェントや、チケット量の削減につながる自動化機能、製品をまたいだリンクによりチーム間の連携を図るスマートリンク機能 (例: Confluence ページにスクラムボードを埋め込む) など、クラウド製品でしか利用できない機能によるメリットを享受されています。
オーストラリアの金融サービスソフトウェア会社である Iress 社では、サーバーの保守にかかるリソースが軽減され、サービス業務に集中できるようになりました。また、Jira Service Management Cloud Enterprise に移行したことで、チケットの量が 20% 削減され、半分以上のチケットが 1 日以内で解決されるようになったということです。
ドイツのプロセスマイニング業界のリーダーである Celonis 社には、Jira Software Cloud によって新時代がもたらされたそうです。クラウド移行によりセキュアな拡張やデプロイの迅速化、効率的なコラボレーションが実現し、サーバーの保守にかかっていた負担も減ったため、リソースに余裕ができ、革新的な取り組みに集中できるようになりました。
最後に、日本に拠点を置き、独自の経路探索エンジンを軸に多彩なナビゲーションサービスを提供するナビタイムジャパン社は、開発業務に利用している Jira Software、Confluence、Bitbucket をクラウドに移行したことで、アップデートにかかる工数の削減に成功し、定期的にアップデートされるクラウド製品でしか利用できない機能を活用されています。また、Atlassian Access と OneLogin を連携し、セキュアなアクセスとシングルサインオン、そしてユーザー管理の効率化を実現しました。
以上のように、クラウドへ移行するメリットは業界や地域に限定されたものではなく、クラウドファーストの未来に向けた普遍的なものです。今こそ、移行に取りかかりましょう。
移行に取りかかる
まだクラウド移行の手順を把握されていない方も、アトラシアンがご案内しますのでご安心ください。お客様にスムーズに移行を進めていただけるよう、ガイダンスとオファーを以下の通りご用意しています。
6 か月無料のクラウド移行トライアルを開始
アトラシアンのクラウド製品をご確認ください
まだクラウド移行トライアルを有効化されていないお客様は、2023年11月30日 (米国時間) までにお申し込みください。Jira Software、Jira Service Management、Jira Work Management、Confluence のクラウド移行トライアルを 6 か月無料でご利用いただけます。クラウド移行トライアルはお客様のサポート資格番号 (SEN) と紐づいており、SEN ごとに一つのクラウド移行トライアルを利用可能です。クラウド製品の評価にご活用の上、移行計画にお役立てください。ご質問や移行の詳細については、こちらよりお問い合わせいただけます。
Bitbucket をご利用のお客様は、主要な機能がすべて含まれている無料版の Bitbucket Cloud から開始いただけます。コードの移行についてご不明な点等ございましたら、こちらよりお問い合わせください。
クラウド移行トライアルの次は、Marketplace アプリの無料クラウド トライアルを開始
クラウド環境でのアプリの体験も確認しましょう
これまでは、試用可能な Marketplace アプリが限られていたため、アプリのクラウド移行を計画・準備する際は、既存ライセンスに加え Cloud 版を購入する必要がありました。まもなく、アプリでもクラウドトライアルをご利用いただけるようになる予定で (本取り組みに参画したパートナーによるMarketplaceアプリが対象)、クラウド移行トライアルの期間、または Server 版アプリの保守、あるいは Data Center アプリのサブスクリプション期間のうち、最初に契約期間が最終する日まで、ご利用のアプリをクラウド環境でお試しいただけます。
お客様の要件を評価するためのガイダンスを確認
クラウド版の違いを把握し、成功に向けた戦略を立てましょう
クラウド版はオンプレミス版のソリューションとは異なる点が多く、製品機能の違いやユーザー管理における検討事項、お客様の環境で必要とされるセキュリティやコンプライアンス、クラウド版で導入する一連のアプリなどを評価することは極めて重要です。
まだアトラシアンにお問い合わせされたことのないお客様は、弊社の移行エキスパートにご連絡ください。また、移行前のアセスメントに関するステップバイステップガイドもご活用いただけます。
ステップアップクレジットおよびデュアルライセンスの条件を確認
投資対効果を確認し、移行期間中の既存ライセンスとクラウドへの二重支払いも回避しましょう
クラウド移行の投資対効果を確認される際、移行のお客様向けにご用意している 2 種類のインセンティブについてもご確認ください。なお、投資対効果の検討に役立つツールキット (英語) もご用意しています。
まずは「ステップアップクレジット」です。これを使用すると、Server の保守契約の未使用期間を Cloud サブスクリプションに割り当てられます。
2つ目は「デュアルライセンス」で、規模の大きなインスタンスをお持ちのお客様がクラウドに移行される際に、移行元となる Server の保守または Data Center のサブスクリプションが延長されます。また、大規模あるいは複雑なインスタンスをお持ちで、残り数か月で移行を完了させるのは難しいと感じているお客様のお客様の声を受け、2023年9月12日から新たに開始するオファーでは、2024年2月15日 (米国時間) までに年間のクラウドサブスクリプションをご購入されたお客様に、アトラシアンおよび本オファーに参画した Marketplace パートナーから、Server または Data Center 版の製品およびアプリのサポートを最長 1 年提供いたします。これにより、移行期間を通して Server 製品に発生しうるセキュリティリスクを回避いただけます。
本オファーの適用には、1,001 ユーザー以上 (Jira Software、Jira Work Management、Confluenceの場合) あるいは 251 エージェント以上 (Jira Service Managementの場合) の年間クラウドサブスクリプションのご購入が必要となります。また、Server の保守期間あるいは Data Center のサブスクリプションが終了している場合でも、終了後 30 日以内であれば、本オファーを適用いたします。
まだクラウド移行が適さない場合は
クラウド移行が現在のお客様のニーズにマッチしない場合は、自己ホスト/オンプレミス型の堅牢なソリューションである Data Center 版へのアップグレードをお勧めします。
Server 製品向け最終リリース
Server 版での提供は最後となる長期サポート (LTS) リリースは、Jira Software 9.12、Jira Service Management 5.12、Confluence 8.5 (公開済み) となります。これらの LTS バージョンは、Server 製品のサポート終了日までセキュリティやバグ修正の対応が行われます。
また、Server 版最後の機能リリースは、Bitbucket 8.14、 Bamboo 9.4、Crowd 5.2 となり、今後公開される製品リリースはすべて Data Center 版のみ対応となります。なお、Fisheye と Crucible は引き続き、標準メンテナンスモード(英語) となります。
なお、ご利用の Server ライセンスの終了後は、新規のバージョンへのアップグレードは行えなくなります。
アップグレードが必要か確認する
→ 先にご紹介したデュアルライセンスの適用条件を満たされている場合、ご利用の Jira Software、Jira Service Management、Confluenceを最新の LTS バージョンにアップグレードいただけますよう、お願いいたします。これにより、クラウド移行が完了するまでバグ修正のリリースをお受け取りいただけるようになります。
→ クラウド移行を予定されていて、ご利用の Server 版のバージョンが移行ツールと互換性がある場合は、そのまま移行を進めていただいて問題ありません。
下の表にて、ご利用の Server 版が最小サポート要件を満たしているかをご確認いただけます。
Server 版のデータを Cloud サイトに移行するには、アトラシアンが無償で提供している Cloud Migration Assistant (CMA) をご利用ください。
製品 | Cloud Migration Assistant | サポートされる最小の Server/Data Center のバージョン |
Jira Software | Jira Cloud Migration Assistant (JCMA) | 7.6.0 |
Jira Service Management | Jira Cloud Migration Assistant (JCMA) | 3.9 |
Jira Core (現 Jira Work Management) | Jira Cloud Migration Assistant (JCMA) | 7.6.0 |
Advanced Roadmap* | Jira Cloud Migration Assistant (JCMA) | 3.26 |
Confluence | Confluence Cloud Migration Assistant (CCMA) | 6.15.1 |
Bitbucket | Bitbucket Cloud Migration Assistant (BBCMA) | 7.0 |
*Jira 8.15 より上のバージョンをご利用の場合は、Advanced Roadmap はお使いの Jira Server に組み込まれています。
サポートが必要な場合は…
アトラシアンは引き続き、お客様のクラウド移行が円滑に進むようサポートいたします。下記のお問い合わせ先やリソースをご利用ください。
- まだアトラシアンにお問い合わせされたことのないお客様は、こちらのフォームよりご連絡ください。お客様の選択肢のご相談や、ビジネス ケースの作成、移行計画の作成のお手伝いをさせていただきます。
- ハンズオンでの移行サポートをご検討のお客様は、アトラシアン認定のソリューションパートナーにご連絡ください。移行の計画から実行まで、迅速な移行を実現します。
- オンラインコミュニティで展開されている AMP Community Group (英語) では、アトラシアン スタッフだけでなく、他社で移行に取り組む担当者とのディスカッションやナレッジ共有が行われています。こちらも是非ご活用ください。