発表:Teamwork Collection

Rovoエージェントによって強化されたJira、Confluence、Loomによって、すべてのチームのコラボレーション基盤を提供

アトラシアンは本日、米国カリフォルニア州アナハイムで開催中の年次イベントTeam ’25において、Teamwork Collectionを発表しました。Teamwork Collectionは、タスク・プロジェクト管理ツールのJira、ナレッジ共有ツールのConfluence、ビデオコミュニケーションツールのLoomに加えてアトラシアンのAIエージェントであるRovoエージェントを連携させた、すべてのチームのためのコラボレーション基盤です。

サイロ化を解消しチームを結束させる

ホワイトカラーの生産性向上が叫ばれる中、企業はコミュニケーションツールや情報共有ツールを導入していますが、これらのツールはコミュニケーションを促進する一方で情報がさまざまな場所に保管され、検索性を低下させるという新たな課題をもたらしました。当社調査(注)によれば、 平均的なナレッジワーカーは、仕事に必要な情報を探すのに週の4分の1以上を費やしています。 情報がサイロ化されることよってチームは分断され生産性が低下してしまいます。Teamwork Collectionは、すべての業務、目標、データにわたって共有された可視性を提供することでサイロを解消し透明性とコンテキストの両方を確保します。

たとえば、ビジネスリーダーはチームのためのスペースを数回のクリックだけでセットアップすることができます。このスペースには、作業の計画と進捗管理のための Jira プロジェクト、ナレッジ管理のための Confluence スペース、会議の回数を減らしながらより効果的にするための Loom スペースなどが含まれます。チームスペースをカスタマイズして、プロジェクトのSlackチャンネルを統合したり、重要なリソース(Confluenceページ、Google Sheets、Figmaファイルなど)へのリンクを追加したり、情報を共有するために部門横断的なコラボレーターを招待したりすることもできます。これにより、チームに参加する誰もがリソースの場所や貢献の仕方を正確に把握でき、チームの成果物を求める誰もがどこを見ればよいかが簡単に把握できるようになります。

AIチームメイトの真の能力を発揮

多くの企業がAIを導入し成果を出し始めていますが、局所的には逆風として作用します。知識とデータのサイロが、チームがAIの潜在能力を最大限に引き出すことを妨げているのです。当社調査(注)によると、

  • チームの71%が、情報管理や情報発見にはAIを使用していないと認めています
  • 経営幹部の 96% が、チームに AI をより効果的に活用させる方法について、確信が持てていません

Teamwork Collection は、チームワークグラフと呼ぶ統一データ層を持つ Atlassian Cloud プラットフォーム上で動作します。チームワークグラフは、データを集約するだけのナレッジグラフとは異なり、チーム、メッセージ、目標など、組織内のすべてのワークオブジェクトの関連性を把握しています。組織内のすべてのナレッジがAIで利用可能になると、チームはあらゆるワークフローでAIによる検索、チャット、エージェント機能を利用できるようになります。
Teamwork Collectionに含まれる、すぐに使えるRovoエージェントは、アトラシアン製品だけでなくサードパーティのアプリケーションの両方から取得したすべての知識資産を活用し、さらに自律的に目標を追求することも可能です。

Teamwork Collectionで提供する(または提供予定の)Rovoエージェントは以下のとおりです。

  • ブレインストーミングファシリテーター:洞察と優れたアイデアを生み出すエージェントです。 過去のデータを使用して Confluence ホワイトボードにカードを生成し、コラボレーションを促進します。

  • ダイアグラムクリエーター: Confluenceのホワイトボード上で、AIが生成したダイアグラムに議論を転換します。アイデアを視覚的に簡単にマッピングすることができます。

  • ワークフロービルダー: 自然言語で、Jiraのプロセスのカスタムワークフロー(ステータス、移行、ルールなど)を設計・構築できます。これにより複雑なワークフローでも、誰でも簡単に構築できるようになります。

  • 会議の洞察レポーター: ユーザーにとって価値のある会議の知識(重要な決定事項やアクションなど)を統合し、チームが Loom で録画した複数の会議で話し合われた内容について、必要な情報を正確に把握できるようにします。

アイデアからデリバリーに至るコラボレーションを支援

アイデア出しのブレインストーミングからプロジェクト管理、タスクの実行、文書化といった作業においては、さまざまなアプリケーションが使用されますが、アプリケーションが連携していないことでスピードが遅れ不必要な摩擦を引き起こすことがあります。
Teamwork Collectionは、作業プロセス全体を通して統一された体験を提供します。情報のコピー&ペーストなど、価値の低い作業に費やす時間を節約し、ある段階から次の段階へとスムーズに情報を流します。

ホワイトカラーの生産性を下げる原因のひとつに会議があります。情報共有だけが目的の会議を開催するより、Loomでビデオを録画して共有する方がより迅速かつ簡単です。また、ニュアンスや個性を伝えるには、文章によるコミュニケーションより動画の方が効果的です。会議に参加できない人は、後で非同期で作業に参加することができます。また、議論や意思決定を行うには会議が最善の方法である場合もあります。Loomは「Loom ミーティングアシスタント」により、会議の改善を行います。この機能は、招待した通話に自動的に参加し、全員が電話を切ってから数秒後に、通話の要約、アクションアイテム、リンクされたリソースをトランスクリプトから抽出します。この情報はConfluenceページに公開できるため、会議に招待された人は後で閲覧することができます。

AIは、会議の結果生まれたアクションをConfluenceページ上に放置したままになることを防ぎます。Confluenceページの文脈をもとに、新しいアクションをConfluenceから直接生成できます。
AIとチームワークグラフの機能により、新たに作成された作業項目の品質と明瞭さは、AIが生成した説明、子作業項目の提案、Jira全体からの関連作業、さらにはConfluence全体からの関連ページによって、自動的に改善されます。

作業の背景にあるすべての文脈が埋め込まれているため、チームは全体像を把握でき、自信を持って作業を進めることができます。Teamwork Collection を使用すれば、アイデアは会議での発案からプロジェクトボードでの実行へとシームレスに移行し、全員が最新情報を把握することが可能になります。

Teamwork Collection の利用

チームを結成しタスクを実行するというプロセスはもはや単線的なものではありません。アプリケーションとプロセス、ひとの間でのコラボレーションが必要となります。Teamwork Collectionをどのようにして利用開始できるかの詳細については、https://www.atlassian.com/ja/collections/teamwork をご覧ください。


注)State of Teams 2025