チームの処理能力を把握する
プロジェクトの計画とチームの仕事量の管理は、多分に当て推量に基づいているように思える場合があります。チームのメンバーにどれだけ余裕があるかを推測のみで判断することも多く、非効率的なリソース使用やフラストレーション、さらにはチームの燃え尽き症候群を招くこともあります。こちらのキャパシティ計画テンプレートを使用してチームの処理能力を正確に把握すれば、推測に頼る必要はありません。サポートの行き届いたハッピーなチームを始動できます。
チームメンバーを集めてキャパシティについて議論する前に、全員に個別に取り組む事前課題を出しましょう。通常の 1 週間で行うことをすべて書き出し、それぞれのタスクに週に何時間費やしているかを見積もってもらいます。メンバーがカレンダー、メールの受信ボックス、チャットチャネル、チケッ トをチェックし、できるだけ正確に実態を示せるよう、全員で集まる前にこの課題に取り組ませると効果的です。
それぞれが平均的な 1 週間の概要をまとめる時間を十分にとったら、全員でミーティングを開きます。はじめに処理能力について議論する目的を説明しましょう。新しいプロジェクトを計画することですか? 新しいチームメンバーの研修方法を決定することですか? より良いボーダーラインを設定することですか? 目的を明確にすることで、全員が目標について共通認識を持てます。このことにより、メンバーは面倒な事態を招くことを恐れずに、自分の時間や対応能力をより正直に示す気持ちを持てます。
全員が事前課題を提出し、それぞれの時間の合計を算出する段階です。管理業務の時間から休憩時間まで、すべての活動を含めます。ここでの目標は、それぞれのチーム メンバーの総業務時間を把握することです。
次に、メンバーがプロジェクトに費やしている時間をメンバーが示した総業務時間数で割り、実際にプロジェクトに費やされている時間の割合を特定します。
これらの数字について全員で話し合う時間をとります。期待どおりの結果が出ましたか?チームの目標に合致した割合でしたか?それとも、プロジェクト以外の仕事(管理業務など)に想定以上の時間が費やされていますか?率直な対話を行うことで、調整可能な分野を特定し、チームの最適な時間配分の実現を促せます。
表には、各チーム メンバーの役割、氏名、1 週間にプロジェクトに費やす時間の割合と総時間数を書き込みます。
チームのキャパシティの全体像を把握するため、似たポジションを 1 つのグループにまとめ、そのグループの時間数を合計してポジションごとの総時間数の列に記入します。そうすることで、たとえばエンジニアがプロジェクトに当てている時間数の合計がわかります。
ここまでで、チームの時間の使い方とメンバーの余力について理解が深まりました。この新しい情報を活用し、現在や今後のプロジェクトを割り当てるメンバーを情報に基づいて決定する必要があります。これにより、チームメンバーのスキルに合わせて特定のタスクを割り当て、タスク内容をチームの全体的な目標と合致させられます。こうすれば、すでに仕事を抱えすぎている人の負担をさらに増やしてストレ スと疲労を与えるようなことも防げるでしょう。