Close
カナダ・ナショナル銀行 + アトラシアン

Data Center で標準化することで、よりオープンな仕事が可能に


カナダ・ナショナル銀行のロゴ
場所

モントリオール (カナダ、ケベック州)

企業規模

従業員数 23,000 人以上

ページを共有

カナダ・ナショナル銀行は、文化的変革とデジタルの変革に乗り出しました。これにはまず人材を最優先させることが鍵となります。ナショナル銀行はこの分野に多額の投資をしてきました。そのコミットメントは明確で、「クライアント、従業員、コミュニティと長期的な関係を築くことで人々の生活にプラスの影響を与える」ことです。

さらなる透明性とコラボレーションの必要性が組織全体で増すにつれ、ビジネスツールを管理するチームは、アトラシアン製品こそが銀行の必要としているツールであることに気付き、さっそく拡張プランの導入に取りかかりました。

カナダ・ナショナル銀行、破壊的な市場環境においても適応する機会を見つける

カナダ・ナショナル銀行は、カナダ全域で個人や法人、公共団体、政府の財務ニーズに対応しています。1859 年に設立した当行は、カナダのシステム上重要な銀行 6 行のうちの 1 つです。

ナショナル銀行では、クライアントのニーズの変化や消費者性向、そして競合が進む今日の市場に対応するために革新し続けています。変化し続けるこの時代、アジャイルかつ協力的で適応力のある組織に進化することが銀行の変革に不可欠です。

「私がナショナル銀行に入社したときは、全チームが文化的転換にどう対応すべきか検討していました。アジリティを高めることに新たにフォーカスすべきなのに、情報は相変わらずサイロ化されたままでした。可視性とコラボレーションの質を高めるツールが必要でした」とナショナル銀行でアトラシアンのツール製品の責任者を務める Denis Boisvert 氏は話します。

導入を促し、チームの信頼を得るために新しいアトラシアン ユーザーをサポート

Denis を筆頭に、カナダ・ナショナル銀行で Atlassian のツールを管理するチームは、運用の標準化、IT 効率の向上、文化的変革の具体化のサポートなどを実現するためにツールを統合する責任がありました。プロジェクトの管理にこのツールを選んだモバイル アプリケーション チームの Jira インスタンスを管理するという任務を受けました。Jira とのシームレスな統合やその他の補足メリットを受け、モバイル バンキング チームは Bitbucket、Confluence、Jira Service Management を展開しました。チームは行内で広範囲にわたる業務をしているため、チーム メンバーが組織のさまざまな分野にとって目に見えるインフルエンサーとなりました。やがて銀行全体で他のチームもスプレッドシート ベースのワークフローを Jira に切り替え始めました。

アトラシアンのツールにより、人材はよりアジャイルに作業できるようになり、クライアントとのつながりを作る役に立ちました

Denis Boisvert
Atlassian Tools Product Owner

「アトラシアンのツールによってアジリティが高まりました。メールやスプレッドシートでタスクとチケットを拡散してプロジェクトを管理する代わりに、Jira のスクラムボードを使用してより効率よくプロジェクトを管理できるようになりました」と Denis。

多くの臨時トレーニング リクエストを受け、Denis のチームは金曜日にスタンディング コーチング セッションを開催し、チームが一連のアトラシアン製品を最大限に活用できるようにしました。IT チームのメンバーは、アトラシアンのツールの活用方法について学ぶためトレーニング セッションに頻繁に参加しました。スクラム マスターとプロジェクト メンバーはボードの設定方法について学びました。するとすぐに、トレーニングや財務、マーケティング、法務、人事、サポート、モバイル フィードバックなど、さまざまな部門のアトラシアン ユーザーが、それぞれの部門でのアトラシアン製品の活用方法について質問に来るようになりました。

会社内のアトラシアン ユーザー数は、たったの数か月で 500 人から 5,000 人へと飛躍的に増えました。アトラシアンのツールは組織全体でさらに大きな役割を担うようになり、そのため Denis とチームには新しい課題ができました。

前もって計画することで、チームの要求の先を行く

一方、急速な拡張により、容量とパフォーマンスの課題が数多く発生しました。このままの速度で拡張を続ければ、既存のサーバー製品のままではパフォーマンスの問題が発生することを理解していたため、Denis は Data Center への移行を検討し始めました。移行の計画に十分な時間を費やすのが成功の鍵であることはわかっていました。同時に、銀行の合計ユーザー数が転換点とも言える 2,000 人に達した後も高いパフォーマンス レベルを維持できるよう、検討を重ねました。

「移行を成功させるには、慎重に計画する時間が必要です。内部の関係者の 1 人が、Jira と Confluence はもはやシャドー IT ツールではないと説明してくれたとき、計画に着手するときが来たと思いました。ツールは日常業務を遂行する上で重要になっており、チームにはツールが常に利用可能であるという保証が必要でした。また、同僚の中にはパフォーマンス問題に関する質問に対応してきた者もいたので、私が問題解決の方法として Data Center への移行を提案した際は、わりと簡単に彼らの同意を得られました」と Denis は説明します。

こうして Jira、Jira Service Management、Confluence、Bitbucket への拡張が決定しました。組織のサポートと高可用性への高まるニーズとともに、Denis は Data Center への移行計画を開始しました。

アトラシアン Advisory Service のエキスパートと連携することによって、小さなチームでも、お客様が常に期待する卓越したサービスを損なうことなく移行戦略を作成し実行できました。

Denis Boisvert
Atlassian Tools Product Owner

複雑な移行の実現に役立った戦略的なガイダンス

アトラシアンのアプリの移行は常に複雑なプロセスで、慎重な計画と戦略的な意思決定が必要になります。Denis とチームは銀行で複数のトランシジョンを計画していました。そこで銀行は、移行を成功させるために Advisory Service サービスへの投資を決定しました。Denis は、計画プロセス中にあらゆる手段を講じる他、チームが継続的にアトラシアンのツールを使用できるようにする必要があることはわかっていました。

「当社のアトラシアン製品ポートフォリオ全体のパフォーマンスを向上するために Advisory Service サービスに計画プロセスに関わるよう、協力を求めたことは非常に重要でした。Advisory Service は私たちだけでは考えつかなかったような質問をしました。結果的に、アトラシアン Advisory Service と連携することによって、当社の小さなチームは、移行前、移行中、そして移行後もお客様が常に期待する卓越したサービスを損なうことなく移行戦略を作成し、実行できました」と Denis は話します。

時間が経つにつれ、アドバイザーが移行に直接関与することは少なくなり、それよりも企業戦略そのものに関わるようになりました。アトラシアン Advisory Service の最大の付加価値の 1 つは、組織を徹底的に理解しようとすることで、それによりアドバイザー チームは組織のどこに改善の余地があるか特定できるようになることです。

Denis とチームはすぐに、私たちの Advisory Service チームの役割は質問に答えることよりも質問をすることだと気づいたのです。たとえば、Advisory Service チームはチームが継続的インテグレーションに Jenkins を使用していたことに着目し、「どうしてこれを使用することにしたのか」とか「どうすれば Jira で Jenkins をもっと効率的に使用できるだろうか」といった質問をぶつけました。アトラシアン Advisory Service のおかげで銀行は移行を円滑に進めることができ、しかもコンサルタントのような視点を得られたことで不足部分を補うことができました。

アトラシアン Advisory Service のサポートにより、チームは移行のみに集中できるように、他の仕事や邪魔になるものをすべてブロックすることにしました。結果的に計画にかかる時間を何か月も節約することができました。確固たる意思決定とリーダーシップの完全サポートによって、チームは 2 日間という驚異的な速さで移行を成功させたのです。

6,000 人のユーザー (さらに上昇中) のパフォーマンスを向上

ナショナル銀行の従業員の間で、アトラシアンの需要は高まり続けています。Denis とチームは約 6,000 人のユーザーをサポートしており、Data Center で運用することによって、チーム全員が必要なときにいつでもミッション クリティカルなツールセットを使用できます。

Data Center への移行によりユーザーが水平方向に拡張できるようなったことで、銀行のアジリティが増しました。たとえば、AWS Quick Start デプロイ テンプレートを使用すると、アプリケーションとサーバーをより効率的に拡張できます。「Jira 7.4 から Jira 7.10 にアップグレードしたときは、Quick Start を使用して新しい Jira インスタンスをゼロから作成し、データベースからファイル システムに至るまでたった数分で自動設定できました。新しいスタックを手動で設定しなければならなかったら、何時間も、もしくは何日もかかっていたでしょう。従業員も勤務中に速やかに作業を進めることができました」とアトラシアン管理者 Nicolas Cordier は言います。

また銀行では、パフォーマンスの向上も見られました。主要なアクションの応答時間に対して移行前と移行後で比較テストを行いました。Data Center に移行した後は、JQL を含む運用に対する応答時間とコメントの追加で大幅な改善が確認できました。Data Center を実装する前は、Denis の同僚はパフォーマンスの問題について頻繁に訴えていました。今ではプラットフォームのさらなる有効活用について意見を求めるようになり、チームは提供サービスの質を大幅に上げることに成功しました。

「チームを Jira にオンボードしたら、同僚とお互いの仕事を見えやすくすることのメリット、特にバックログについてのメリットを実感するようになりました」その結果、チーム間やプロジェクト間のサイロの一部を排除できるようになりました。よりオープンに作業できるようになったのです」と Denis は説明します。

文化的転換をさらに推し進めるため、Denis とチームは Atlassian Team Playbook を使用。ヘルス モニター ワークショップを実施してチームが強化する必要のある属性を判断し、プレイを使用してチーム全体の状態を改善しました。前向きな考え方を浸透させるこのような努力により、チームはよりオープンに働けるようになります。

「よりアジャイルに仕事するようになったことでクライアントとのつながりを発展させ、競合で有利になることができます。最終的に、私たちはプロセスではなく人に重点を置くようにしています。アトラシアンのおかげでそれができるようになったのです」と Denis は話します。

拡張のために計画する

Audi のロゴ

Audi の 6,000 人に及ぶ研究開発チームは、世界各国のサプライヤーとシームレスなコラボレーションを展開しています。

The Telegraph のロゴ

カスタマーサポートの改善と問題解決までの時間短縮により、The Telegraph は月間ユーザー数 2,500 万人を達成しました。

Appdynamics のロゴ

サイロ化したスタートアップから、チームの連携が取れた企業に生まれ変わった AppDynamic の事例をご紹介します。