NCR + アトラシアン
アトラシアンは、整理、速度、透明性の改善に役立ちました。当社にとって莫大な価値をもたらし、当社の顧客もその価値の恩恵を受けました。
サービス
欠陥のバッグログ、応答時間、解決時間の削減
デリバリー
数か月ごとから毎日に短縮
透明性
企業全体でのデータと意思決定に関するリアルタイムの可視性
業界
フィンテック
場所
本社はジョージア州アトランタ
従業員数
36,000
アトラシアン製品
ソリューション パートナー
NCR がアトラシアンと共に支払いの進化を推進
135 年の歴史を持つ NCR は、決済のイノベーションを促進し、デリバリーを加速するために、製品のポートフォリオ全体にアジャイル手法を拡張したところ、使用しているツールセットでは目標を完全に達成できないと気が付きました。このグローバル企業は、静的なスプレッドシートとツールから 1 つに統合されたアトラシアン ソリューションに移行することで、これまでになく多くのイノベーションを実現し、優れたサービスを迅速に提供して、フィンテック業界のリーダーとしての役割を確固としたものにし、次の世紀のビジネスへの道を切り拓いています。
ほぼあらゆる業界で、テクノロジーによって消費者の購入方法と企業の販売方法が変化しています。このような変化に容易に対応し、競争力を保っている業界もあります。最も苦戦している業界の多くは、長年にわたり人手による業務と個人的なサービスに頼ってきた、成熟した業界です。具体的には、銀行、ホスピタリティ、小売など、まさに NCR がサービスを提供している業界です。小売業界とホスピタリティ業界向けのトップ グローバル POS ソフトウェア プロバイダーであり、マルチベンダー ATM ソフトウェアのトップ プロバイダーである NCR は、顧客のデジタル業務と物理的な業務の橋渡しを支援するだけでなく、アジャイルとアトラシアンの助けを得て自分自身も同じことを行っています。
1 世紀以上事業を続けてきた NCR では、実績を持つ同社が引き続きイノベーションを行い、競争力を維持し、顧客を満足させられるようにするために、経営陣が 2015 年にデジタル トランスフォーメーションに取り組むという大胆な決定を下しました。この移行には、同社のテクノロジーだけでなく、プロセスのモダナイズも含まれていました。
それぞれが前のステージを基に実施される反復ステージを利用して、NCR のエンジニアリング チームはウォーターフォールからアジャイル、静的なスプレッドシートとツールから統合された 1 つのアトラシアン ソリューションへと移行し、これまでにない速さでより多くのイノベーションを実現できるようになりました。ハードウェア中心のビジネスからソフトウェアとサービスの企業へと進化し、数日間で最大手の小売業者に自己決済ソリューションを開発し、コロナ禍において非接触型の決済テクノロジーを迅速に作成するなど、NCR は新しいプロセスとプラットフォームを活用してフィンテックのリーダーとしての地位を確固としたものにし、次の世紀のビジネスへの道を切り拓いています。
当社には最新のスキルを持ち、非常に意欲的なエンジニアが何千人もいますが、彼らのほとんどはスプレッドシートと Smartsheet を利用してタスクを管理していました。そのような意味のない重労働をすべて排除して、チームが顧客のために価値を生み出すことに集中できるようにしたいと望んでいました。
Arthur Meloy 氏
イノベーションおよび開発変革担当副社長
必要は発明の母
長い間ビジネスに関わっていると、変化や不確実性への適応に長けてきます。NCR は、多くの企業が打ち負かされるような大きな課題に直面しても、毎回負けるどころか進化を遂げ、より強力になり、顧客へのサービスや従業員の待遇を改善させてきました。これが、同社のイノベーションの原動力です。
NCR がイノベーションを促進し、デリバリーまでの時間を短縮するためにアジャイル手法を取り入れた際、エンジニアリング チームは四半期ごとのプログラム インクリメントと、スプリント計画、スタンドアップ、デモ付きのスプリント レビューなどのセレモニーを実施するという一貫性のある手法を確立しました。このプロセスを経て、彼らは使用しているツールセットでは自分たちの努力と目標を完全に支えられないことに気が付きました。「私たちはいつでも、迅速なデリバリー、迅速なイノベーション、優れたカスタマー エクスペリエンスの創出を目指しています。多くの場合それは、人、プロセス、ツールの問題に行き着きます」と、イノベーションおよび開発変革担当副社長である Arthur Meloy 氏は述べています。「当社には最新のスキルを持ち、非常に意欲的なエンジニアが何千人もいますが、彼らのほとんどはスプレッドシートと Smartsheet を利用してタスクを管理していました。そのような意味のない重労働をすべて排除して、チームが顧客のために価値を生み出すことに集中できるようにしたいと望んでいました」
Jira Align を使用すれば、当社のキャパシティを確認して、新しい優先事項に対応するにはどうすればよいかを話し合えます。
Arthur Meloy 氏
イノベーションおよび開発変革担当副社長
全員が目的を達成できる 1 つのソリューション
NCR が全体的なアジャイルへの変革を始めたとき、エンジニアリング チームは Confluence を使用してナレッジを保存し、Jira を使用してタスクと課題を追跡し、スプレッドシートを使用してデータを製品所有者とリーダーが確認する総合 ビューにまとめていました。NCR は、2015 年に Scaled Agile Framework (SAFe) への変革をサポートするために Jira Align (旧 AgileCraft) を導入して使い始めた、最初の企業です。ただし、ソリューション パートナーである Cprime によるトレーニングとサポートを受けて Jira Align を完全に利用できるようになったのは、2017 年のことでした。
Arthur 氏は次のように述べています。「当社は Jira を使用してアジャイル計画を実施し、毎日エンジニアリング チームとしての業務を行ってきましたが、大規模プロジェクトのレベルを高め、異なるタイミング、依存関係、変更管理を持つプロジェクトを調整するための優れた方法を必要としていました。まず Jira Align を導入してすべてのプロジェクトをまとめ、すべてのソリューションと依存関係、各変更のカスケード効果をまとめて確認できるようにしました。これにより、納期を達成するために人員を再配置する必要があるのか、あるいはどうなるかわかっていながらそのままにするのかといった、情報に基づく決定を下せるようになりました」
Jira Align ですべてのプロジェクトを管理するようになった後、NCR は Jira と Confluence を併用して、戦略計画から日常業務まで、すべての関係者の足並みが揃うようにしました。
NCR のプロダクト チームが修正、改良、新しいソリューションに関する市場や顧客からのフィードバックを受け取ると、プロダクト マネージャーと所有者は Jira Align を使用してプログラム インクリメントの要件を作成し、それらをエピックとストーリーに分割します。この情報は自動的に Jira に伝達され、ここでエンジニアがスプリントを計画して実行します。このとき、Confluence を使用してドキュメントを作成し、Jira Align を利用して協力し、プログラム間の依存関係とリスクを管理します。Jira では変更があるたびに Slack 通知がトリガーされるので、すべてのユーザーが、下流で影響が生じる可能性のある変更を意識することなく認識して把握できます。
Jira Align 内の作業ウォールには、経営幹部が状況を理解し、チームが成果を出しているかがすぐにわかるようにロードマップとボードが示されます。
Arthur Meloy 氏
イノベーションおよび開発変革担当副社長
すべてのソリューションは互いに連携しているので、各関係者は自分の選んだツールから、自分にとってわかりやすい方法で必要な情報にアクセスできます。エンジニアは Jira で業務時間の大半を過ごします。Jira では、シームレスなデプロイのためにタスクおよびチケットから GitHub にデータを転送し、計画と調整のためにそのデータを Jira Align に転送します。製品所有者はそのデータを利用してプログラムとポートフォリオを管理します。エンジニアリング マネージャーはフィルターを使用して自分の業務のキャパシティとデリバリー タイムラインを追跡し、チームが次に取り組む仕事の優先順位を決めます。これらのリーダーが経営幹部に報告すると、経営幹部は Jira Align の「作業ウォール」を使用してロードマップの概要を確認し、進捗をすばやく評価して、情報に基づく意思決定を下します。
Arthur 氏は次のように述べています。「Jira と Jira Align は、互いの足りない部分を非常に良く補います。当社のエンジニアリング チームは 1 日中ずっと Jira の中で生活していますが、プロダクト所有者にとっては Jira はアキレス腱のようなものです。Jira からビジネス要件を取得できるのはプロダクト所有者にとって大きなメリットです。一方 Jira Align は彼らが意味を見いだせるビューを提供し、2 つのツールをつなげます。同様に、経営幹部への報告や、マネージャーと四半期ごとのビジネス レビューを行う際には、Jira の詳細なデータは必要ありません。Jira Align 内の作業ウォールには、彼らが状況を理解し、チームが成果を出しているかがすぐにわかるようにロードマップとボードが示されます」
エンジニアが作業を反復し、優先順位が変化した場合、チームはアトラシアン製品を利用してリスクを最小化しながら対応できます。Arthur 氏は次のように説明します。「スプレッドシートでの作業では、変更を行うのが非常に困難でした。Jira Align では、すべてが前面の中央にあります。スプリントには、常に何か新しいものが追加されています。Jira Align を使用すれば、キャパシティを確認して、新しい優先事項に対応するために何かを犠牲にするかどうかを話し合えます」
Jira と Jira Align を使用すれば、KPI を追跡し、あらゆる面で目標を達成していることを確認できます。
Arthur Meloy 氏
イノベーションおよび開発変革担当副社長
クラウドの未来
他のチームもアトラシアンのエコシステムがエンジニアリング チームのコラボレーションとイノベーションを支えている様子を目撃し、試しに使い始めています。現在、専門的サービスとすべての技術チーム (ソフトウェア、ハードウェア、IT など) が Jira をタスクと課題の管理に使用し、全社で Confluence を使用してナレッジを文書化し、共有しています。
コロナウイルス感染症のパンデミックによって NCR がリモートワークに移行し、イノベーションを続ける中、信頼できる唯一の情報源とクラウドベースのソリューションを持つことは、利便性から重要なニーズに変わりました。「Confluence は非同期のコミュニケーションとナレッジの取得に優れています。これらはいずれも、リモートワークで効果的に業務を行ううえで極めて重要なことです」と Arthur 氏は述べています。
彼はさらに、今後 NCR は他のソリューションもクラウドに移行して、さまざまな場所からの安全なリモートワークを容易にし、より多くの時間をイノベーションに費やせるようにする予定だとも述べています。「クラウドベースのサービスを使用すれば、インフラストラクチャやこの環境で管理すべき人員を四六時中心配することなく、コア コンピテンシーに集中できます。そのような問題はベンダーが魔法のように管理してくれるので、まったく気にしなくて済みます」
シンプル、実現可能、そして測定可能
何十年もの間、世界トップクラスのエンジニアリング チームを誇ってきた NCR は現在、今後数十年にわたり世界トップクラスの決済ソリューションを提供し続けるために必要な最新のプロセスとプラットフォームを導入しています。
チームは作業の指針としてアジャイルの原則を使用し、計画と実行にアトラシアンを使用して、カスタマー エクスペリエンスを優先すると言うだけでなく、その成果を測定もしています。「優れたサービスを提供するためには、外部の欠陥のバックログ、到着率、内部の欠陥のバックログ、顧客に対する応答性と解決時間を管理して測定できる必要があります。またデリバリーの観点から、「Say/Do」(実行すると言ったことのうち、実際に行ったこと) の比率を測定します。スケジュールどおりに納品したか? 品質は達成したか? 予算内に収まったか? Jira と Jira Align を使用すれば、そのすべてを追跡して、あらゆる面で目標を達成していることを確認できます」
妨げとなっていたウォーターフォール プロセス、スプレッドシート、分断されたシステムから解放された NCR は、NPS を高め、新しい機能や修正のリリース間隔を数か月ごとから毎日に縮めました。今では、NCR はエンジンをフル回転させ、従業員がさらに能力を発揮できるよう後押ししています。そして、顧客への「シンプルで実現可能」という約束を実現するための態勢が過去最高に整っていると感じています。
Arthur 氏は次のように述べています。「アトラシアンは、整理、速度、透明性の改善に役立ちました。世界中に事業を展開し、各地でエンジニアが働いている場合、業務の管理は一苦労です。世界中のすべての拠点で機能する 1 つの記録システムが不可欠です。それがなければ、リリースするスピードを保てません。また、事業を軌道修正できるように、何がリリースされ、変更されたのかを把握できる透明性も必要です。アトラシアンは当社に莫大な価値をもたらし、当社の顧客もその価値の恩恵を受けました」
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