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Persol + Atlassian

「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス、転職サービス、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを提供するパーソルグループ。グループ共通IT基盤の企画・開発からサービス提供を担っているパーソルホールディングス グループIT本部では、ITサービスマネジメントの高度化の一環としてサービスデスク機能の強化を目指し、アトラシアンのソリューション群を採用しました。

問い合わせ管理

月1万件を超える問い合わせを一元管理し、業務の品質向上と顧客体験を向上

自動化の活用

自動化機能を活用し、サポート担当者とユーザー双方の作業負荷を軽減

ナレッジ共有

ガイドラインや手順書の公開や、回答の自動表示による問題解決の迅速化

業界

サービス業

従業員数

54,760名
(2021年3月31日時点、就業員数49,434名と臨時雇用者数5,326名の合計)

場所

日本、東京都


課題
  • 異なる複数の窓口からの問い合わせに対して、対応の進捗や優先順位などの開示が困難
  • 各種データが一元管理されておらず、問題点の可視化や改善策の検討や実施ができない
  • ユーザー向けのガイドライン等が社内に散在し、有効活用されていない
効果
  • 問い合わせ内容を集約し、サービスデスク業務の進捗や優先順位をユーザーに開示可能に
  • リクエスト、インシデント、問題、変更/リリースなどのITサービス管理データの統合管理を実現
  • ナレッジの統合と共有を実現し、ユーザーによる自己解決を促進

Jira Service Managementによるサービスデスクの高度化がもたらした行動様式の変革

パーソルグループのITSM推進を支えるアトラシアンのソリューション

「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス、転職サービス、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを提供するパーソルグループ。総合人材サービス企業として国内外に132社(2022年1月1日時点)を展開、近年では人材サービスとテクノロジーを融合させた次世代のイノベーション開発にも積極的に取り組んでいます。

そうしたパーソルグループ全社のグループ共通IT基盤の企画・開発からサービス提供を担っているのが、パーソルホールディングス(以下、パーソルHD)グループIT本部です。同本部IT企画部サービス統括室でITサービスマネジメント(ITSM)プラットフォームの企画から運営を担当するプロダクトオーナーの上田大樹氏は「グループ各社が利用する共通IT基盤を提供するにあたってIT企画部では『マネジメントシステムの高度化』『サービス指向の組織への変革』、そして『アジャイルなサービス運営』などを主要なテーマとして掲げています。そのための施策の1つが、「ITSMの高度化を実現できるプラットフォーム構築でした」と強調します。

ITサービスマネジメント(ITSM)の高度化として、サービスデスク機能の強化を目指し、パーソルHDが採用したのが、アトラシアンのソリューション群です。同社はITSMツールの「Jira Service Management」、コラボレーションツールの「Confluence」を導入し、サービスデスク機能の拡充に取り組んでいます。

「採用の理由は必要十分なサービスデスク機能を備えていたことに加え、他社製品と比べて圧倒的にコストパフォーマンスに優れていたことです。また、ITに習熟していない人でも使える操作の分かりやすさもポイントです」

グループIT本部 IT企部 サービス統括室
ITSMプラットフォーム プロダクトオーナー 上田大樹氏

サポート窓口のマルチチャネル化がサービスデスク業務の障壁に

これまでグループIT本部のサービスデスクでは、グループ各社のユーザーからの問い合わせや申請に対して電話やメール、チャットツールをはじめ、一部の部門に閉じたチケット管理システムやExcelを用いた管理シートなど、複数のチャネルで対応していました。

サービスデスクには月間1万件ほどの問い合わせが寄せられていたほか、グループ会社のIT部門担当者とパーソルHDのシステム担当者間でも月に1,000件ほどのリクエストが発生していました。しかし、異なる複数の窓口に問い合わせや申請が寄せられる「サポートデスクのマルチチャネル化」(上田氏)により、一元的な問い合わせ管理が行えず、対応の優先順位付けや案件の進捗状況の開示が困難だったといいます。

「また、サポートデスクが抱える問題点も可視化できず、具体的な改善策を打ち出せない状況にありました。例えば、ユーザーに向けた問題解決のためのガイドラインや手順書も作成していたのですが、それらのナレッジは社内に散在して利用者の目に届きにくく、有効活用されていなかったのです」(上田氏)

機能とコストパフォーマンス、優れた操作性を評価し、Jira Service Managementの導入を決定

これらの課題解決に向け、パーソルHDはサービスデスクツールの導入を決定。「はじめにエンタープライズ向けから中小企業向け、フリーソフトに至るまで20~25ツールの情報を収集。Microsoft 365のタスク管理ツールをはじめ、チケット管理ツール、ヘルプデスクツール、ITSMツールなどにカテゴライズしたうえで、それぞれ検討を行いました」と上田氏は説明します。

その結果、同社の掲げる要件を十分に満たすにはITSMツールが最適と判断。さらにコストや機能/非機能要件、大規模企業でも利用可能な信頼性といった観点から複数のITSMツールを比較検討した結果、最終的に選ばれたのがJira Service Managementでした。上田氏は、「採用の理由は必要十分なサービスデスク機能を備えていたことに加え、他社製品と比べて圧倒的にコストパフォーマンスに優れていたことです。また、ITに習熟していない人でも使える操作の分かりやすさもポイントです。事実、トライアルによる検証を行った際、マニュアルを参照せず、直感的に操作画面をクリックしていくだけでリクエストフォームや承認フローが作成できました」と説明します。このほか、アトラシアンのR&Dに対する投資比率が非常に高かったことにも、企業としての信頼性、将来性を感じられたと上田氏は付け加えます。

「フィルタを設定することで、どのサービスデスク担当者にどのようなチケットが割り振られているのかが一目で把握できるようになり、担当者のタスク管理に役立っています」

グループIT本部 IT企部 サービス統括室
ITSMプラットフォーム DevOpsチーム 前田晃希氏

サービスデスクの変革がサポート担当者とユーザーの行動様式に大きな変化をもたらす

パーソルHDはJira Service Managementのトライアルを経て2020年3月に部門内導入によるスモールスタートを開始。その後、段階的に利用を拡大させ2021年10月以降はグループ全体にJira Service Managementを展開、現在では数万人におよぶ国内のグループ社員からの問い合わせ対応に活用しています。

Jira Service Managementはサービスデスク業務の品質向上と従業員エクスペリエンスの向上に大きく貢献しています。IT企画部サービス統括室の前田晃希氏は、「オートメーション機能を活用し、問い合わせに対応するシステムやサービスを自動的に紐づけたり、対応完了希望日を基にスケジュールを設定したりするほか、問い合わせをしてきたユーザーの名前から所属部署の情報をAPI経由で抽出し、自動入力するといった仕組みを構築しています」と話します。また、ダッシュボード機能も有効活用されており、「フィルタを設定することで、どのサービスデスク担当者にどのようなチケットが割り振られているのかが一目で把握できるようになり、担当者のタスク管理に役立っています」(前田氏)といいます。

今回、パーソルHDはナレッジ共有のためのツールとしてConfluenceも導入。先に述べたガイドラインや手引書といった情報の公開や、問い合わせに対する回答の自動表示などを行うことで、迅速な問題解決に繋げています。

このようにパーソルHDのサービスデスク業務の充実に貢献しているアトラシアン製品ですが、上田氏は最大の導入効果として「サービスデスク業務における、担当者やユーザーの思考や行動様式の変化」を挙げます。

「例えばサポート担当者同士のコミュニケーションでスタンプを使った感情表現が多用されるようになったり、ガイドラインやFAQが一か所に集約されたことでナレッジの作成意欲が向上したり、従業員から直接顧客レビューとしてフィードバックが受け取れるようになるなど、様々な場面でユーザーサポートに取り組む担当者の思考や行動様式に変化が見受けられ始めています。また、ユーザー側にも『何か困った時にはチケットを起票すれば、助けてくれる』『ナレッジを検索したりキーワードを入力したりすることで、問い合わせを行わずとも必要な回答が得られるようになった』という認識が広がりつつあります」(上田氏)

今後もパーソルHDは、Jira Service ManagementとConfluenceを中核に、従来の電話やメール等も用いたサービスデスクの「オムニチャネル化」を推進し、さらなる従業員体験の向上と、アジャイルなサービス運営を可能とするシステムを実現していく考えです。

最後に上田氏は、Jira Service Managementの導入を検討している企業に対して、次のようにメッセージを寄せてくれました。

「ITSMツールとしてコストパフォーマンスに優れ、利用を開始してから一年以上経過しましたが大きなトラブルもなく安定稼働を続けています。Premiumプランのすべての機能を試用できる無料トライアルも用意されているので、導入を検討している方はぜひ試してみてはいかがでしょうか」(上田氏)

screenshot

プロセスやツールを含むサービス全体像をしっかり設計することで、
スマートなITSMを実現