ABN AMRO + アトラシアン
ABN AMRO、Portfolio for Jira を使ってチームを再構築し、アジャイルへの変革を実現
業界
財務サービス
場所
オランダ、アムステルダム
ユーザー数
20,000
製品
ウェビナー
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2 万人を超える従業員を擁するオランダの銀行 ABN AMRO は、2011 年に Jira を使い始め、自社のエンジニアリング チームのワークフローを管理しています。ツールの導入は組織的に短時間で進みました。その結果、65 人の管理者、70 個の課題タイプ、500 個の一意のステータス、800 を超えるワークフローを含む複数の Jira インスタンスが生まれました。
約 10 年後、同行は Jira インスタンスを Data Center に統合することでダウンタイムを削減しました。また、意思決定を簡略化してビジネス全体のアジャイルへの変革を進め、変化し続ける顧客のニーズに対応しようとしています。しかし、他のあらゆる規模の企業同様、問題が山積しています。
アジャイル プラクティスに移行する中で、ABN AMRO の Jira Data Center インスタンスの組織的な構造と複雑さにまつわる重要な課題がありました。「アジャイルを 400 のチームに拡張するにあたり、チーム間の柔軟性のなさが明るみに出ました。一方で、Jira で大量のワークフローが動いていたにもかかわらず、アジャイルに対する考え方、ツール、プロセスに矛盾がありました」と ABN AMRO のアトラシアン製品所有者である Rik de Valk 氏は言います。
さらに、同行のインスタンスのサイズとスコープでは、複数のチームやプロジェクトにまたがって作業を確認したり、企業の戦略的な目標を達成するためにそれらがどのように連携しているかを理解したりする明確な方法がありませんでした。柔軟性と視認性の低さが情報の矛盾をもたらしていました。
Rik 氏と彼の同僚である Dennis Struis 氏は、一歩離れて自分たちのプロセスを見ることにしました。アジャイルの拡張に関して実績のある、業界のベスト プラクティスを自社のワークフローで 1 年試した後、組織的な再作業と Portfolio for Jira の使用が必要であるという結論に達しました。
Portfolio for Jira によるチームの大規模な再編成
本当の変化を起こすには専任のチームが必要なことを Rik 氏と Dennis 氏はわかっていました。そこで、会社中の関係者を集めてリーダーシップ チームを構築するところから始めました。製品所有者、スクラム マスター、Jira チャンピオンから成るこのチームは、会社全体の Jira と Portfolio for Jira の構成と実装を担当することになりました。
彼らはまず、組織図から手を付けて、チームワークに対する「ブロック」と「グリッド」というアプローチを考案しました。同行では、顧客に価値を自主的にもたらすのに必要なあらゆるスキルを持つアジャイル チーム (最大で 9 名) をブロックと定義しています。「分隊」と呼ばれることもあるブロックは、Jira のプロジェクトとして表されます。
ABN AMRO の再編成は、450 のブロックの 5,000 人のエンジニア、50 のグリッド、5 個の事業分野にまで拡大。まさに拡張するアジャイルでした。
ブロックは、共通のビジネス目標、関連する能力に従い複数が集められてグリッドとなり、Jira ではプロジェクトカテゴリとして表示されます。「部隊」と呼ばれることもあるグリッドは「事業分野」に割り当てられます。各事業分野には独自の目標と顧客セグメントがありますが、すべての事業分野が共通の IT サポートシステムの支援を受けます。たとえば、「住宅ローン」グリッドは「リテールバンキング」事業分野に割り当てられます。ABN AMRO の再編成は、450 のブロックの 5,000 人のエンジニア、50 のグリッド内、5 個の事業分野にまで広がりを見せました。これこそまさに拡張するアジャイルです。
ABN AMRO は Portfolio のプランによって全体像を把握
Dennis 氏、Rik 氏、そして彼らの関係者チームは、チーム内のアジャイルの作業をサポートする仕組みを見つけた一方で、複数のブロックやグリッドにまたがるイニシアチブを計画して追跡する必要がありました。そこで、Jira のクラシック エピックとユーザー ストーリーの上で、複数のブロックやグリッドに共通するビジネス目標を反映したカスタム階層レベルを Portfolio for Jira に構築しました。
これらの新しいレベルを説明できる、最も包括的な「ストーリー的な」用語を利用した命名規則を選ぶために小規模なチームで集まりました。ABN AMRO ではユーザー ストーリーとエピックとともに、現在「エピソード」および「サーガ」と呼んでいるものを実行しています。エピソードはグリッド バックログに配置され、グリッド オーナーが所有します。サーガは、複数のグリッドが協力して目標を達成する必要があるイニシアチブです。サーガは事業分野のバックログに配置され、事業分野が所有します。
この階層では、グリッドが戦略を目標に変換し、その目的を達成するのに必要なエピソードを定義しますJira のグリッド バックログでは、製品所有者が自身のエピソードの作成、絞り込み、優先順位付け、計画、追跡を行えます。グリッドと、グリッド内の全ブロックのすべてのバックログは Portfolio のプランとしてまとめられます。
Portfolio のプランは、グリッド内のブロックが取り組んでいること、バックログされている内容、ブロック間の関連性を視覚化し、最終的にブロック、グリッド、および事業分野内の透明性を実現します。
ABN AMRO のアジャイルフレームワークに対する取り組み
漠然としたビジネス目標を、マネージャーとチームにとって実行可能な項目に短時間かつ効率的に分類できる能力は、ABN AMRO のような大企業の成功にとって欠かせないものです。Portfolio 内の ABN AMRO のサーガおよびエピソード カテゴリの柔軟性により、同行は重要なビジネス イニシアチブに取り組む準備が十分できるようになります。ABN AMRO のサーガに、IBANnext と呼ばれる必須のコンプライアンス変更があります。これは、同行が国際的な銀行標準に準拠するためのものです。
このサーガの目標は、2019 年末までに新しい顧客のために ABN AMRO が独自の IBAN を作成することです。この変化は同行の成功に欠かせないものであり、1 年半にわたって 100 個のブロックと 24 個のグリッドのシステムに影響を及ぼします。
関連するすべてのグリッド オーナーに IBANnext サーガが周知され、それぞれのグリッドへの影響が理解されると、グリッド オーナーは自身のバックログにエピソードを作成しました。次に、製品所有者と一緒にエピソードを確認し、製品ロードマップにどのような影響があるかを特定しました。Portfolio を使って設定したシステムが強力であったため、同行はこの重要なビジネス目標をグリッド リーダーとブロック リーダーが実行可能な項目に分類して、影響を抑えながら複雑性を軽減できました。
Portfolio for Jira が ABN AMRO のアジャイルへの変革を支援
Portfolio for Jira の導入以降、ABM AMRO はプロダクトオーナーとマネージャーが複数のチームとレベルで仕事をスムーズに進められる構造を作成できるようになりました。このアジャイルへの変革によって、同行は将来に備え、企業全体の透明性を高められました。また、顧客に革新的な銀行サービスを提供するというミッションにおいて、チームが優れた成果を出せるようになりました。
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さらなる透明性とコラボレーションの必要性が組織全体で増すにつれ、ビジネスツールを管理するチームは、アトラシアン製品こそが銀行の必要としているツールであることに気付き、さっそく拡張プランの導入に取りかかりました。
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