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Mercy Ships + アトラシアン

Mercy Ships がアトラシアン製品を活用して、十分なサービスを受けていないコミュニティに医療と希望をもたらす


Mercy Ships のロゴ
業界

非営利団体

場所

本社: 米国テキサス州リンデール

企業規模:

880

ユーザー数:

880

病院の経営には、無菌用品の調達、適切な専門知識をもつ人材の配置、安全性とコンプライアンスの維持、システムの相互運用性など、医療機関特有の複雑さが無数に存在します。その病院が航行中の船内にあり、450 人以上の国際ボランティアが生活し、働き、家族を養いながら、十分なサービスを受けていない地域に医療を提供している場合、運営上の課題はさらに大きくなり、救命活動を促進するための高度に専門的なコミュニケーションおよびコラボレーション ソリューションが必要とされます。

Mercy Ships はこれらの課題を熟知しています。非営利団体である Mercy Ships は、清潔な水、信頼できる電力の供給、監視されたケアセンターへのアクセスが限られたサハラ以南のアフリカの最貧地域の一部に無償で医療を提供し、医療インフラを再構築するために、耐航性のある病院を配備する活動を行っています。

Mercy Ships のボランティアは、毎年 2,000 件以上の手術 (顎顔面、足の矯正、白内障の除去など) と 2 万件以上の歯科治療を行っています。船上でのサービス提供に加えて、ボランティアは「この国の医療体制を元の状態よりも良くできるよう」近隣地域を訪れ、年間 1,400 人の地元の医療従事者にトレーニングや物資を提供していると情報サービス担当副社長の Dave Shwadlenak 氏は述べます。

Mercy Ships は、「世界から忘れ去られた貧しい人々に希望と癒しをもたらす」という使命のもと、あらゆる分野の人々が従来の仕事と引き換えに、場合によっては家族のもとを去って参加しています。病院船は、ボランティアが患者の世話をする職場としてだけでなく、子供のための学校、銀行、娯楽など、日常生活に必要なものがすべて揃うミニ シティとしても機能しています。

このような水上コミュニティを運営し、開発途上国に無料の医療サービスを提供することは簡単ではありません。それには、世界 16 拠点で働く 800 人以上の従業員、数千人規模のボランティア、さらに多くの寄付者からの支援が必要です。アトラシアンは、それらすべてを可能にするエンジンの一部です。

Mercy Ships を浮かせ続けるテクノロジー エンジン

Mercy Ships が 1978 年に最初の移動病院を開設したとき、それが 40 年以上の長きにわたる航海の開始を意味し、270 万人にもおよぶ受益者に影響を与え、25,000 人以上のボランティアを迎えることになろうとは思いもしませんでした。それ以来、同組織は、異なるいくつかの船を使って、世界の最貧国に安全で安価な医療を提供してきました。そして現在も、最新鋭の病院船「アフリカ マーシー」で同活動を継続しています。

Mercy Ships の拡大に伴い、船内外の多くの部署、毎年 1,200 人を超えるボランティアと 12,000 人の患者、数百人規模のグローバル サポート チーム メンバー、そして多くの寄付者を管理する必要が生じ、その複雑さは増していきました。

そしてそのうちに、イントラネット、チーム、そして拠点に情報が散在するようになり、効率的かつ効果的に業務をこなすことがますます難しくなっていきました。「船上でようやくメールが使えるようになると、私たちは船員の一人にメールを送り、その人がみんなのために人数分のメールを印刷して、船内を歩き回っていました」と、メディカル技術プロダクト マネージャーである Michelle Vincent は笑いながら振り返ります。

多くの人が同様の課題に気づき、CEO もそれを認識すると、チームは行動を起こしました。「前任の CEO が 2006 年に入社したとき、彼は組織のトラベル ポリシーを要求しました」と、コーポレート ディベロップメント担当ディレクターの Russ Holmes 氏は回想します。「そして 3 つか 4 つのポリシーが提示されました。しかし、彼は「いや、書類を一元管理できる場所こそが必要だ」と言ったのです。

このアイデアは、複数年にわたる技術変革のきっかけとなりました。Jira と Confluence の導入後、Mercy Ships は Opsgenie、Jira Service Management、Statuspage を統合し、組織全体を円滑に運営するための 1 つの統合されたエコシステムを構築しました。

コミュニケーション、コラボレーション、そしてケアを可能にするエンドツーエンドのソリューション

Mercy Ships は長年にわたり、アトラシアンを活用して、すべてのコミュニケーション、コラボレーション、運用のための統合されたエンドツーエンドのソリューションを構築してきました。

Opsgenie に切り替えたのは、はるかにユーザー フレンドリーで費用対効果が高く、アトラシアン スイートとシームレスに統合できるツールを使うのが理にかなっていたからです。

Confluence はその中核であり、組織の従業員やボランティアのイントラネットとして機能します。ポリシーや手順の文書化、50 人にもおよぶ船内アカデミーの学生に向けられたカリキュラム、重要なお知らせやイベントを共有するブログ、船内の人々のためのページング システムまで、組織全体の知識バンクとして機能するだけでなく、独自のソーシャル メディアや通信プラットフォームとしての役割も担っています。船内のボランティアは Confluence を使って、お互いを褒めたり励ましたり、誕生日を祝ったり、船内や世界で起きていることを把握したり、お互いに物を販売しあったりもできます。

Jira と Jira Service Management は、プロセス管理、インシデント管理、およびサービス リクエスト管理のプラットフォームとして Confluence を完備しています。Jira Service Management は、リクエストを Jira に転送するための情報センターとしての役割を果たします。「出張や研修、人事部への新規人材の配属など、あらゆるリクエストを受けます」と Shwadlenak 氏は説明します。「私たちは、Jira Service Management を通じて適切な情報を引き出すためのプロセス、カスタム ワークフロー、および効率的なフォームを構築しました。その後、インシデント、変更リクエスト、サービス リクエストなどとして定義され、適切な担当者に送られるのです」

さらに、Jira と Confluence は、オンコール時における IT ニーズや重大なインシデント管理のために Opsgenie とも統合されています。Mercy Ships はこれまで、別のアラート管理ツールを使っていましたが、使い勝手が悪く、カスタマイズも難しいと感じていました。「Opsgenie に切り替えたのは、はるかにユーザー フレンドリーで費用対効果が高く、アトラシアン スイートとシームレスに統合できるツールを使うのが理にかなっていたからです」と、シニア インフラストラクチャ オペレーション スペシャリストの Kristen Evans 氏は説明します。今では、Opsgenie が組織の「サードパーティ NOC のハブであり、ワンストップショップ」として機能していると彼女は言います。

NOC である Solarwinds は、24 時間体制でインフラを監視していますが、システムが船特有の環境に合わせて調整されていたわけではなく、問題が時間外に発生した際、それをエンジニアに通知する手段がありませんでした。Kristen がチームに加わったとき、彼女は Solarwinds からのアラートを取り込み、定義された基準に基づいて自動的に優先順位を付け、Jira チケットに解析する統合を構築しました。これらのチケットは Opsgenie から更新して、オンコール エンジニアに直接送ることができます。

「以前は、何か問題が発生した場合に、担当者が会議中であったり、電話にでなかったり、チャットを見ていなかったりすることがありました」と Vincent 氏は言います。「現在では、携帯電話の Opsgenie と Xfinity モバイル アプリを使ってインシデント アラートを受け取っています。すぐに対応できない場合は、次の人にプッシュされるようになっています。これにより、インシデントをより迅速に処理できるようになりました」また、Evans 氏は次のように付け加えます。「Opsgenie を導入する前は、夜間や勤務時間外に発生したインシデントに対応できないまま 2 - 4 時間経過してしまうこともありました。今では、Opsgenie から直接その情報を入手して、すぐに取り掛かることができます。これにより、MTTR (平均応答時間) と MTTK (平均把握時間) が大幅に改善されました」

すべてのソフトウェアがうまく連携しています。Jira から Confluence へ、そして Jira やその他の製品に戻るという流れがとても簡単なのです。すべてが手元の、必要としている場所にあります。何かを見つけ出すためにあちこち探し回る必要はありません。

また、チャット ソフトウェアを使用して、リアルタイムにステータスを伝え合い、コラボレーションして解決策を考えることもできます。インシデントの解決後に変更が加えられた場合、コミュニケーション コマンダー チームがそれを Confluence に記録し、適切な関係者と詳細を共有します。

さらに Mercy Ships は現在、アトラシアンのエコシステムの拡張を Statuspage の追加により行っています。そのため、予期しない問題や予定されている保守について、組織全体の関係者に通知することがさらに容易になる日も近いでしょう。特に対象者専用のページは、ターゲットを絞ったコミュニケーションに有効でしょう。Kristen は次のように説明します。「たとえば、一隻の船に問題が発生したとします。その場合、Statuspage にメッセージをプッシュして、選択した方法でその船に乗っている人だけが通知を受け取れるようにできます。しかし、ほかの従業員がそれを見ることはありません。なぜなら、その人たちにとっては、その問題が仕事の妨げにならないからです。心配する必要のないことまで心配させることなく、出来るだけ効率的かつ効果的なコミュニケーションを図りたいと考えています」

このような堅牢で包括的なソリューションにより、Mercy Ships はさらに多くの人々に手を差し伸べ、永続的な影響を与えることができるのです。Dave は、「アトラシアン製品は、テクノロジーによって私たちが世界中の忘れ去られた貧しい人々に奉仕し、希望と癒しをもたらすのに役立っています」と言います。

効率の向上は、より多くの命を救うことにつながる

多くの人命がかかっている以上、効率的かつ効果的な運営は贅沢などではなく、必須条件です。Mercy Ships は、アトラシアンの導入により、より良い仕事をより早く行うだけでなく、今後さらに多くの患者に対してサービスを提供できるよう、運用を拡大することに成功しました。

「同じ使命を掲げてはいても、それぞれのチームが孤立してしまうこともあります」と Vincent 氏は言います。「(アトラシアンを導入して以来) この点での成長は目を見張るものがあります。これらのツールを使うことで、私たちはよりグローバルな視点に立ち、相互に影響し合うことを忘れず、より協力的に仕事に取り組めるようになったと感じています。私たちは 1 つのチームであり、互いに支え合っているのです」

オペレーション部門のテクノロジー プロダクト マネージャーである Ricky Dycus は、アトラシアンがチームとシステムを統合し、全員がより生産的になれたことについて、次のように語っています。「私が一番気に入っているのは、すべてが一元化されているところです。すべてのソフトウェアがうまく連携しています。Jira から Confluence へ、そして Jira やその他の製品に戻るという流れがとても簡単なのです。すべてが手元の、必要としている場所にあります。何かを探すためにあちこち探す必要はありません」

組織全体の従業員も同じことに気づいています。Shwadlenak 氏は、「アトラシアンをプロセスに統合して以来、顧客満足度 (アンケートによる従業員の満足度) が、5 段階中 4.2 からほぼ 4.9 に大きく上昇しました」と述べています。

特に、ドキュメンテーションや知識共有のための中央リポジトリを持つことは、組織が成長するにつれてその重要度が増します (今後もそうなるでしょう)。「10 か月に及ぶフィールド サービスの間 (船がアフリカの港に滞在する期間)、1,000 - 2000 人もの人々の往来がそれぞれの船にはあります」と Holmes 氏は説明します。「人が入れ替わり、新しい船が建造された時に、生産性を維持し、頭脳流出を最小限に抑えるためには、完璧なコーヒーの淹れ方からエンジンの操作方法、貨物の扱い方、外科手術の手順まで、船内に必要なすべての手順を保存しておく必要があります。Confluence なくして、このようなことはできません」

私たちは非営利団体であるため、サービス、ハードウェア、資金、そして時間への寄付に大きく依存しています。時には、創意工夫を凝らし、与えられたものを最大限に活用し、組織をできる限り効率的かつ効果的に動かさなくてはなりません。これらの IT サービスのおかげで、病院を可能な限り効率的に運営し、より多くの患者にサービスを提供できるようになりました。

そして何よりも、Mercy Ships は、テクノロジー製品担当ディレクターの Joff Williams が言うように、アトラシアンのおかげで「寄付を大切に管理する」ことができ、テクノロジーへの投資を抑えながらすべての関係者に多くの価値を生み出せることに、なによりも満足しています。「私たちは非営利団体なので、サービス、ハードウェア、資金、さらには時間への寄付に大きく依存しています。私たちは非営利団体であるため、サービス、ハードウェア、資金、そして時間への寄付に大きく依存しています。時には、創意工夫を凝らし、与えられたものを最大限に活用して、組織をできる限り効率的かつ効果的にしなければなりません」と Dave は言います。

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Looker は信頼する Opsgenie で毎日 20 万人ものユーザーにサービスを提供しています。

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イェール大学経営大学院がどのようにしてアトラシアンを活用し、サービスに対して学生が抱いている非常に高い要求に応え、問題解決までの時間を 50% 以上短縮したかを見てみましょう。

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