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チームの目標、シグナル、指標


チーム全員がプロジェクトの成功をイメージできるように、チームとして目標、シグナル、指標を定義することが重要です。

このプレイの目的
  • プロジェクト開始前に、目標の設定、シグナルの決定、指標の設定を行い、各チーム メンバーが念頭に置いた結果に焦点を合わせることができます。
  • ヘルス モニターでの価値と指標または共通認識に役立てます。
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チームに目標、シグナル、指標を使用すべき理由

多くの場合、チームはプロジェクトの結果よりも成果に重点を置く目標を設定します。成果をより重視すると、チームは誤った達成感を持つ危険性があります。つまり、完了した成果が実際にプロジェクトの目標に貢献したかどうかを把握するのは困難です。

だからこそ、このプレイが必要なのです。進捗を追跡するシグナルと、ユーザーの行動や意見の変化を追跡する指標を作成することで、チームが結果を視覚化できるように設計されています。このプレイに関するよくある質問には、「私たちが実際に達成しようとしていることは何ですか?」「成功を収めた時期をどのように把握しますか?」「X 指標が変動することは実際に役立ちますか?」などがあります。

誰に参加してもらうべきか

チーム全員とプロジェクト スポンサー (存在する場合)。

ユーザーのチーム
スタッフ

6 ~ 8 人

ユーザーのチーム
準備時間

15 分

時計
所要時間

90 分

難易度: 低
難易度

プレイの実施

プロジェクト開始前にこのプレイを実行するのが理想的です。ただし、すでにプロジェクトの途中であっても、チームが正しい方向に進んでいることを確認するためにこのプレイを実行できます。

準備物

ホワイトボード

付箋紙

マーカー

タイマー

ゴム製のニワトリのおもちゃ

Magic 8 Ball™ (任意)

Confluence テンプレート
準備

目的を見つける

このプレイを実行する前に、チームはプロジェクトの目的を定義して理解する必要があります。顧客の定着率の向上か、新しい市場への拡大か、自然検索からの Web サイトのトラフィックの生成か、など。チームが目指している大きな目標を理解していないと、このプレイはより難しくなります。

タイムラインを作成する

すべてのプロジェクトには、開始から終了までの簡単な概要を示すタイムラインが必要です。タイムラインによって、チームはプロジェクトの進捗を追跡し、次のステップに移る前に完了すべきタスクを整理できます。タイムラインの作成時には、チームの規模、プロジェクトの依存関係、利用可能なリソース、制限されたリソースなど、可変要素を考慮する必要があります。可変要素に基づいて、時間枠を選べるようにする必要があります。

ステップ 1

準備する (10 分)

フルタイムのプロジェクトオーナーの皆さん、出番です。着手するプロジェクトと、チームまたは部門のミッション間で関連付けを明確にします。グループで、これについて議論または質問する時間を取ります。このパートで急ぎすぎないようにしてください。チーム全体が認識を合わせたうえでスタートすることが重要です。

ステップ 2

目標のブレインストーミング (15 分)

これで、全員がチームの基盤となる大きな目的を確認できました。次は少し頭を使う作業になります。

数分間で、各自が目指す目標をブレーンストーミングして、アイデアをそれぞれ付箋に記入し、それらすべてを全員が確認できる場所に掲示します。それぞれの目標が、何に取り組んだか (パズルのピース) ではなく、取り組みの結果 (完成したパズル) となる必要があることを覚えておいてください。チームでこの作業を繰り返す必要のある場合がありますが、問題ありません。たとえば、チームが業界で最高のモバイル アプリを作成したいと考えているとします。

成果 (パズルのピース) の例: 魅力的なモバイル アプリのアイコンを作成する

結果 (完成したパズル) の例: チームが作成したモバイル アプリのインストール数を増加させる

また、それぞれの目標の範囲もチームで明確化する必要があります。1 つの Jira 課題で追跡するほど細かすぎてもいけませんし、世界全体の課題を解決するほどのレベルも不適切です (それに取り組むこと自体はすばらしいのですが)。

目標設定に関する詳しいヒントについては、SMART ゴールをご覧ください。

ヒント

過去のプロジェクトで学んだことを振り返ってみましょう。衝突、傷、汚点などすべてです! ブレーンストーミングをするときは、過去のふりかえりヘルス モニター セッションからメモを選び出します。

ステップ 3

優先順位を付ける (10 分)

おそらくここまで、10 個以上の価値ある目標についてブレーンストーミングを行ったはずです。次のステップでは、それらの目標すべてを、上位 3 つのみに絞り込みます。

デジタル ホワイトボードまたは大きな用紙に、簡単な 3 列の表を作成し、それぞれに「いいえ」、「可能性あり」、「はい」のラベルを付けます。チームで各付箋を簡単に見直し、「いいえ」または「可能性あり」の列に貼り付けます。「はい」の列は保留にします。その後、「可能性あり」列を再確認し、上位 3 つの目標を「はい」の列に配置します。

では、一歩退いて、選択した 3 つの目標についてじっくり検討しましょう。それぞれの目標がチームの目的に合致していますか? 合致している場合は継続します。合致していなければ、再評価します。

3 つの目標について納得したら、主導できるオーナーを各目標に割り当てます。

ヒント

どれが最大の価値をもたらすのか、悩んでいますか? その場合は、トレードオフ スライダー プレイを実施することを検討してください。

ステップ 4

シグナル (15 分)

次に、3 つの目標について、正しい道を進んでいるかどうかを確認できる「シグナル」を検討します。ここでのシグナルは主要業績指標 (KPI) と同様です。それぞれの目標に 5 分間かけて、実際に意味のあるシグナルを慎重に検討します。

「モバイル アプリのインストール数を増加させる」という目標をもう一度見てみましょう。「魅力的なモバイル アプリのアイコンを作成する」は、結果というよりも成果を示しているため、目標自体を検討するには適切ではありません。ただし、シグナルはプロジェクトのパフォーマンス全体を追跡するため、結果に反映されます。

目標

  • 業界で最高のモバイル アプリを作成する

シグナル

  • より多くのユーザーがアプリ ストアで自分たちのモバイル アプリを検索している
  • 1 日あたりのダウンロード数が安定している、または増加している
  • アプリの星評価が上がっている
ステップ 5

測定する (30 分)

目標とシグナルを意識しながら、計画の最終局面に目を向けます。どうなったら、この目標の追求は終わりますか? 成功とは具体的にどのようなことですか? 注: 目標の追求をやめるのは、その目標が重要ではなくなったとか完全に諦めるということではありません。

その名のとおり、指標は測定できなければなりません。指標に照らして状態を簡単に評価できるよう、具体的なものにします。ただし、以下の点に注意してください。

「はい」か「いいえ」の二択になる指標は避けてください。それではコンフォート ゾーンから抜け出したり、抜け出すよう促したりすることができません。また、思い切った発想が必要です。スケジュールにゆとりのある保守的な指標よりも、ぎりぎり達成できないくらいの指標のほうが適切です。

上記のモバイル アプリの例を利用して、指標をいくつかご説明します。

目標

  • 業界で最高のモバイル アプリを作成する

シグナル

  • より多くのユーザーがアプリ ストアで自分たちのモバイル アプリを検索している
  • 1 日あたりのダウンロード数が安定している、または増加している
  • アプリの星評価が上がっている

指標

第 1 四半期までに、

  • アプリ ストアでの自分たちのアプリの検索件数を前四半期比で 20% 増加させる
  • 1 日あたりのダウンロード数を 15% 増加させる
  • アプリの星評価が星 3.5 以上になる
ヒント

チーム全員で話し合うのは無理があると感じたら、小さいグループに分かれて、各目標のオーナーが議論をリードします。そうすれば、より詳細な議論ができます。

ステップ 6

まとめ (10 分)

一歩下がって全体像を確認して、このプレイをまとめます。プロジェクトの全体的な流れを見直し、すべてに納得がいくかどうか、自分自身とチームに問いかけます。次のような質問をします。

  • それぞれの目標は、実際の結果を示していますか?
  • 各シグナルは、それぞれの目標に対して意味があり、適切ですか?
  • 指標は実際に測定可能ですか?
  • タイムラインは達成可能ですか?

次に、リソースを収集するためのタスク リストを作成し、シグナルと指標を追跡して報告する方法について合意します。これらについて、ステップ 3 で選択して割り当てたオーナーに確認し、プロジェクトを開始します。

成果の確認

チームで一通りのヘルス モニター セッションやチェックポイントを実施して、改善しているかどうかを確認してみましょう。

その他のパターン

丸を付けて投票する

目標候補のリストが膨大になっている場合、または最も重要な事項に関するチームメンバーの意見が広く分散している場合、もう少し絞り込むために投票します。各メンバーが、3 枚の付箋紙に丸を付けていきます。次に、丸の少ない付箋紙をボードの「実行しない」エリアに移動し、最も得票数の多い付箋紙の優先順位を上げます。

フォローアップ

目標、シグナル、指標について必ず周知してください。チームのワンページャーまたはプロジェクト ポスターに追加し、関係者と共有します。

可能であれば、ウォールボードやダッシュボード レポートなどを用意して、目的に対する進捗を視覚化します。

関連するプレイ

プロジェクト ポスター

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