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パブリック・クラウドの概要とその仕組み
パブリック・クラウドは、クラウド・コンピューティングの一種であり、サードパーティのクラウド・サービス・プロバイダが、計算処理能力、ストレージ、データベース、機械学習、AI、ネットワーク、セキュリティ、分析機能などのコンピューティング・サービスを提供します。これらのサービスは、サブスクリプション・ベースまたは従量課金制のサービスとして、購入または利用を希望するユーザーは誰もが、自由に、またはオンデマンドで利用できます。費用は、利用するストレージ、帯域幅、または CPU サイクルによって異なります。
パブリック・クラウドは、エンタープライズ・コンピューティングの歴史的な変遷です。企業は、サーバーやデータ・センターなどの高価なハードウェア・インフラストラクチャのコストを負担する必要がなくなりました。クラウド・コンピューティングでは、企業は利用するリソースに対してのみ支払うことができるため、先行投資および保守の両方のコストを削減できます。
「クラウド・サービスは、新製品を立ち上げようとする小規模なスタートアップにとって恩恵です」とアトラシアンシアンのシニア・テクニカル・エバンジェリスト、Warren Marusiak は言います。「低額の先行投資でクラウドを始めることができ、成長に合わせて簡単に拡張できます。同じスタートアップでも、大量のハードウェアを購入し、オンプレミス環境でそれを保守する人を雇う場合は、より多くのコストがかかります」
このガイドでは、パブリック・クラウドの概要、プライベート・クラウドとの比較、実用的なユース・ケースについてご説明します。
パブリック・クラウドとは
パブリック・クラウドは、サードパーティのプロバイダがストレージ、アプリケーション、開発およびデプロイ環境などのリソースをホストし、管理するコンピューティングの一種です。プロバイダは、インターネット経由で個人や企業がリソースを利用できるようにします。
共有のコンピューティング・リソース(または同じインフラストラクチャを同時に利用するソフトウェア・アプリケーションの複数のユーザー)は、パブリック・クラウドの設計と運用の基礎です。リソースの効果的な共有、マルチテナント、スケール・メリット、アクセスのしやすさなどの DevOps 機能により、パブリック・クラウドはアジャイル・プロジェクト管理(コラボレーションと柔軟性を重視するプロジェクト管理アプローチ)やアジャイル・チームを完璧に補完します。
パブリック・クラウドの仕組み
パブリック・クラウド・コンピューティングのインフラストラクチャは、基盤となるハードウェアとソフトウェアのコンポーネントであり、インターネットを介してユーザーにクラウド・コンピューティング・サービスを提供します。クラウド・プロバイダは、柔軟で拡張性があり、さまざまなサービスやアプリケーションをサポートできるよう、そのインフラストラクチャを設計します。
パブリック・クラウド・リソースにアクセスしてそれを利用するには、いくつかの重要なステップがあります。最初のステップは、リソースをデプロイして管理するためのクラウド・サービス・プロバイダを選択することです。価格、利用可能なサービス、アップタイム、統合、セキュリティ、コンプライアンスを検討します。
「多くのクラウド・プロバイダーは、自社のサービスをプログラムで操作する方法を提供しています」と Warren Marusiak は話します。「たとえば、AWS は、CLI(コマンド・ライン・インターフェイス)と API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)をさまざまな言語で提供しています。アジャイル・ソフトウェア開発のコンポーネントであるコードとしてのインフラストラクチャ(IaC)を実装するには、クラウド・リソースへのプログラムによるアクセスが必要です」
プロバイダを選択したら、そのコンソールまたはダッシュボードにアクセスしてリソースを作成します。
最後に、監視ツールを利用して、リソースの利用状況やその他のパフォーマンス指標を追跡すると同時に、リソースを最適化してコストを管理し、効率を向上させます。
パブリック・クラウド・サービス・モデル
クラウド・コンピューティング・サービスには、IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)という 3 つのカテゴリがあり、管理責任のレベルが異なります。
IaaS では、仮想化されたコンピューティング・インフラストラクチャを、インターネットを介して提供します。このモデルでは、ユーザーはインフラストラクチャを管理し、必要に応じて構成できます。この最も一般的な例は、Amazon Web Services です。
PaaS では、アプリケーションとデータベースを構築、デプロイ、管理するためのプラットフォームを提供します。ユーザーは、基盤となるインフラストラクチャを気にせずにアプリケーション開発に集中できます。Heroku や Microsoft Azure App Service は標準 PaaS プロバイダです。
SaaS では、ソフトウェアをサブスクリプション・ベースで、インターネット経由で提供します。このモデルでは、基盤となるインフラストラクチャとの相互作用はありません。ユーザーはソフトウェア・アプリケーションのみを操作します。プロバイダはソフトウェア・アプリケーションをホスト、維持、更新します。例としては、Bitbucket(ソース・コード・リポジトリとコラボレーション・プラットフォーム)、Jira Software(プロジェクト管理と課題追跡)、Confluence(ドキュメント作成とコラボレーション・ツール)があります。
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パブリック・クラウドのメリット
DevOps のメリットはかなり大きく、パブリック・クラウドほど多くのメリットをもたらす DevOps ツールはほとんどありません。パブリック・クラウドを利用すると、さまざまな業界の企業にさまざまな方法で役立ちます。パブリック・クラウドには、次のような主なメリットがあります。
コスト削減
企業は、物理的インフラストラクチャの維持に多額の先行投資をする必要がなくなります。さらに、従量課金モデルでは、企業は利用するリソースに対してのみ支払いを行うことで、コストを削減できます。
拡張性
コンピューティング・リソースへのオンデマンド・アクセスにより、企業は需要に合わせてリソースをすばやく追加または削除することで、インフラストラクチャを簡単に拡張できます。これにより、ピーク時には最適なパフォーマンスが確保され、需要が少ない時には節約できます。
アクセスのしやすさ
データ・センターが世界中に分散しているため、リモート・チームはインターネットに接続できれば世界のどこにいてもリソースに簡単にアクセスできます。このため、グローバル・アクセスを必要とするチームにとって、パブリック・クラウドは便利なモデルになります。
セキュリティの強化
よくある誤解は、パブリック・クラウドが安全ではないということです。信頼できるパブリック・クラウド・プロバイダは、セキュリティ対策や認証に多額の投資をしています。専任のセキュリティ・チームや高度な技術を擁し、データとアプリケーションを保護します。
イノベーションとアジリティ
パブリック・クラウドは、迅速なデプロイによりイノベーションを促進し、コンピューティング・リソースの迅速かつ柔軟なプロビジョニングをサポートする環境を提供します。企業は、オンデマンド・アクセス、拡張性、自動化、グローバル・アクセシビリティなどのクラウド・サービスを活用して、アジリティを獲得し、より迅速にイノベーションを起こせます。
パブリック・クラウドとプライベート・クラウドの違い
パブリック・クラウドとプライベート・クラウドは、デプロイ・モデル、ユース・ケース、特性が異なる別個のクラウド・コンピューティング・サービスです。セキュリティとコンプライアンスの要件、管理方法の好み、予算によって最適な選択をします。
サードパーティのプロバイダは、インターネット上でパブリック・クラウドをデプロイし、そのサービスを一般に公開します。プロバイダがインフラストラクチャを所有し、運用しています。
大企業では、多くの場合、プライベート・クラウド・サービスをオンプレミスでホストするか、サードパーティのプロバイダに独占的に設定してもらいます。スタートアップや小規模企業は、パブリック・クラウドの拡張性やアジリティのメリットを得られます。特定の要件を確立しているエンタープライズでは、プライベート・クラウドを利用できるでしょう。
パブリック・クラウドでは、プロバイダとユーザーがセキュリティに関して共同で責任を負います。信頼できるクラウド・プロバイダは、包括的なセキュリティ対策に多額の投資をしています。プライベート・クラウド環境では、企業がセキュリティ対策をより直接的に制御できるため、コンプライアンス要件が厳しい業界(金融や医療など)に最適です。
パブリック・クラウドのユース・ケース
パブリック・クラウドの汎用性が有益であるシナリオは複数あります。
パブリック・クラウド・サービスの拡張性と費用対効果が企業に利益をもたらす領域の 1 つが、データ・ストレージです。拡張可能なストレージ・ソリューションでは、データ量の変化に容易に対応できるため、企業はニーズに応じてスケールアップまたはスケールダウンできます。また、従量課金モデルでは、企業は利用するストレージに対してのみ支払いを行うことで、費用対効果を得られます。
パブリック・クラウドの拡張性は、アプリケーションのホスティングにも役立ちます。これにより、さまざまなレベルのトラフィックと需要の中で効率が確保されます。
開発環境のパブリック・クラウドでの迅速なプロビジョニングは、オンプレミスのインフラストラクチャを必要とせずに、効率的な開発とテストのサイクルで継続的なデリバリーをサポートします。
Open DevOps でパブリック・クラウドを採用する
すべてのソフトウェア・チームは、会社全体でコラボレーションする能力を損なうことなく、ツールと IT モデルを選択する必要があります。パブリック・クラウドを使用すると、企業はサードパーティ・プロバイダのコンピューティング・サービスを使用して、インフラストラクチャのコストを最小限に抑えながらテクノロジーを拡張できます。
クラウドのデプロイによって、チームはツールをエンド・ツー・エンドに接続できるため、パイプラインのすべての部分をより簡単に監視できます。包括的な監視は、DevOps を実践する企業にとってもう 1 つの重要な機能です。課題やインシデントに迅速に対応できるようになるからです。
パブリック・クラウドと Atlassian Open DevOps を組み合わせて、多様なツールチェーンをオールインワン・リソースのように感じさせることで、開発プロセスを強化できます。ソフトウェア・チームは、連携を損なうことなく、好きな方法で、必要なツールを使って作業できます。
Open DevOps は、コードについて共同で作業するための一元化された場所を提供する Git リポジトリ管理ソリューションである Bitbucket とも連携します。さらに、Bitbucket Pipelines などのクラウドベースの CI/CD を使用すると、チームは CI インフラストラクチャの管理と保守について心配することなく、コードを自動的に構築、テスト、デプロイできます。
パブリック・クラウド:よくある質問
パブリック・クラウドとハイブリッド・クラウドの違い
サードパーティのプロバイダがパブリック・クラウド・サービスをホストおよび管理し、一般の人たちが利用できるようにします。ハイブリッド・クラウドは、オンプレミス・インフラストラクチャ(プライベート・クラウド)とパブリック・クラウドを利用します。これにより、ユーザーはデータやアプリケーションをユーザー間で共有できます。これらの DevOps ツールの主な違いには、所有権と管理、インフラストラクチャ、拡張性、デプロイ・モデル、コストがあります。
パブリック・クラウドを使用する際の課題
パブリック・クラウドを使用することには多くのメリットがありますが、課題もあります。1 つには、セキュリティ上の懸念があります。機密データや規制対象データをパブリック・クラウドに保存すると、データのプライバシーに関する懸念や、業界や地域の規制の遵守のリスクが生じます。もう 1 つの課題は、インターネット接続への依存です。停電がサービスの可用性に影響を与える可能性があるためです。
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