優れたアジャイルチームを作るには
アジャイルチームのダイナミクス、文化、コラボレーションを理解し、優れたアジャイルチームを構築しましょう。
トピック一覧
アジャイル・チームを作る
アジャイル推進者は、優れたソフトウェアを開発するにはチームワークが不可欠であり、優秀なアジャイルチームは「私」ではなく「私たち」を具体化すると考えていました。結束したチームメイトとともに真に価値あるものを作り出す経験を共有することは、何にも代えがたい喜びです。
共通の価値観を共有していても、完璧なアジャイルチームの処方箋はありません。採用する方式がスクラムかカンバンかはチームによって異なります。純粋なアジャイル主義者はチームが同じ場所で活動することを好みますが、現実的には各地にアジャイルチームが分散せざるを得ないこともあります。ほとんどのアジャイルチームは必要なスキルをすべて備えていますが、ときには特定の作業のためにスペシャリストを招くことも必要です。それでは、作業が順調に進んでいるかどうかを判断するにはどうすればよいのでしょうか? 続けてお読みください。
しっかりとした基盤に基づいて構築する
チームを配置した後、アジャイルチームの成長には個人と同様に時間がかかるということを忘れないようにしましょう。アジャイルの理論家は、タックマンの「集団発達モデル」をよく引用します。アジャイルチームは 4 つの主要フェーズを経て発達します。
チームが機能 (PERFORMING) 段階に達すると、開発は佳境を迎えます。メンバーはお互いを信頼し、それぞれの強みを理解してソフトウェアの構築方法を最適化します。
アジャイルチームを維持するには組織的統制が必要ですが、チームを保護することには合理的な利点があります。変更 (新規雇用、退職など) が生じると、チームは形成 (FORMING) 段階に戻り、変更を吸収します。
優れた成果をあげているアジャイルチームは、コードレビュー、タスクブランチング、継続的インテグレーション、一定のリリース期間などの健全なエンジニアリングプラクティスに基づいて構築されています。優れたチームの構築にはエンジニアリングの基礎が不可欠であるということは、いくら言っても言い足りないほどです (詳細については、「アジャイル開発者」のセクションをご覧ください)。
アジャイルチームはエンジニアだけに関連するものではありません。大規模なソフトウェア企業では、マーケティング、人事、財務などの多くの部門でアジャイルチームが形成されます。
優れたアジャイルチームは、さらに 2 本の柱によっても支えられています。継続的な教育とスキルセットの共有です。チームで活動する大きな利点の一つに、仕事仲間がお互いに学び合い、教育し合えることが挙げられます。教育とは、新人が熟練者から学ぶことだけを指すわけではありません。チームの全員がお互いに学び合い、個々のメンバーの力を合わせたものよりも大きな力をチーム全体として発揮できるようにします。また、スキルセットの共有により、チームはさまざまな仕事に取り組むことができます。エンジニアとして新しいスキルを習得することは常に重要です。組織に対して自らの価値を高め、お互いの仕事をサポートする態勢を整えることができるからです。特定のメンバーがクリティカルパスになることを防ぎ、全員の精神的負担を軽減することにもなります。
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アジャイルチームが部門の壁を越えてコラボレーションする方法
現在のソフトウェアチームには、プロダクトマネージャー、デザイナー、マーケティング担当者、運用チーム、開発者、テスターなどが含まれます。Atlassian では、開発、販売、運用という 3 つの製品フェーズを中心にアジャイルチームを構成します。
それぞれの製品フェーズは 3 つのチーム (メンバーは 5 ~ 7 人が理想的) によって支えられ、3 つの役割を作ります。製品の発展とともに、チームが各フェーズに継続的に取り組み、製品や市場について知識を深めるため、3 つの役割のそれぞれがアジャイルです。次に、3 つの役割を分割し、大規模なソフトウェアチーム内の各チームの誰がどのような活動をどこで何のためにするのかを示します。
チームが 3 つの役割のどれを果たすにしても、アジャイルによってデリバリーが迅速になり、楽しみが増えます。このセクションをさらに読み、アジャイルチームを集中させ最適化する方法を学びましょう。
3 つの役割 | 担当者 | 重点 |
---|---|---|
開発 | プロダクトマネジメント | 市場、ターゲット顧客の人格、優れた製品設計の原則を理解する |
デザイン | 価値提案、製品ゴール、存続可能な最小限の製品を定義する | |
開発 | 健全で持続可能なエンジニアリングプラクティスにより製品を開発する | |
販売 | プロダクトマネジメント | 製品の競合環境と市場の進化を把握する |
デザイン | 製品の価値提案を各顧客セグメントに伝えるためのメッセージを作成する | |
マーケティング | 製品発表に関する資料を作成する (Web ページ、発表のためのメール、ブログ、ビデオなど) | |
運用 | プロダクトマネジメント | ソフトウェアを顧客に定期的にリリースする |
開発 | 顧客の課題に対応する | |
サポートと運用 | 顧客からのフィードバックを 3 つの役割 (開発、プロダクトマネージャー、デザイン) に伝え、将来の製品開発に役立てられるようにする |