Jira Product Discovery 無料トライアル
アイデアを取り込んで優先順位を付け、ロードマップに沿って全員の足並みを揃える
今年は、控えめに言っても、大変困難な年となっています。世界がグローバルなパンデミックに取り組む中、Atlassian は 2020 年の終わりまでに全世界の従業員を完全にリモートから作業できるようにすることを選択しました。最近では、Atlassian は「TEAM Anywhere」イニシアチブを発表しました。これにより、従業員は最終的に、在宅、オフィス、または両方の組み合わせから、働く場所を選択できます。自宅からたった 1 人で働くことと、リモートでチームとして働くことは全く別物です。
従業員全体をリモート ワークに移行すると発表したとき、私は、会社全体で調整した目標を含む 3 年間の事業戦略を策定している最中でした。同じ目標を設定するために模索していましたが、達成する方法を設計し直す必要がありました。当社のプロダクト マネジメント チームは、同僚や顧客との作業やコラボレーションをリモートでも行えるよう新しい方法に移行しました。プロダクト マネジメントには、関係者や同僚との緊密なコラボレーションが必要ですが、新しいコラボレーションのプラクティスを採用してリモートのプロダクト マネージャーが成功を収めることは可能です。
顕在化した課題
私たちはすぐに、以前と同じやり方で仕事をすることはできないことに気付きました。自宅で仕事する場合、気が散ることや課題が色々とあります。子どもたち、配偶者、ルームメイト、それにペットが仕事やミーティングの邪魔をします。実際、ビデオ会議でプレゼン中に私の犬がこっそり背後にやってきて、私の頭におもちゃをのせてきたことがあります。
Atlassian では、優れた製品の構築には、顧客に集中することが不可欠であると信じています。通常、プロダクト マネージャーは、顧客との関係を構築し、顧客の作業環境を観察し、どうすれば製品が最適に顧客のニーズを満たせるかを理解するために、かなりの時間を顧客と対面して費やします。しかし、Atlassian のリモート プロダクト マネージャーは、対面ではなく、ビデオ会議を通じてコミュニケーション、コラボレーション、顧客との関係を構築する必要があります。
Zoom は、私たちが近くにいる人とやりとりしているように感じられるよう、開発に長い月日を費やしていますが、Zoom を通じた視覚体験は対面のものとは全く異なります。対面で会話しているとき、ほとんどの人は話しながら周囲を見回す傾向があります。集中していますが、それほど強い集中ではないのです。しかし、Zoom では、カメラはあなたの顔に固定されています。ちょっとでもためらう時間があると、他の誰かに話してほしいという合図として受け取られる場合があります。
また、ビデオ ミーティングは日々の行動と渾然一体となるので、自分の考えをまとめるためにオフィス内の隣の会議室まで歩くという、よくある休憩は存在しません。ビデオ プレゼンテーションを行うことは、対面でのフィードバックがないので、独特の難しさがあります。そのため、プレゼンテーションに参加したときに拍手を送ることができる Zoom アドオンをダウンロードしています。
リモート プロダクト マネージャーが成功するためのヒント
仕事と生活に境界を設ける
個人的には、リモートで作業するときには明確な境界が重要であると思います。仕事をする時間、私の手が空いている時間 (どのタイム ゾーンで)、その週の優先事項が何かを明確に示す Confluence ページを作成しました。Slack はリモート ワークに便利なツールですが、仕事に集中しているときには気が散ることもあります。そのため、月曜日には (メールも含め) チェックしないことにしています。
過剰気味なコミュニケーション
リモート ワークのコミュニケーションの課題を克服する方法の 1 つは、同僚の Dan Radigan が指摘したよう、コミュニケーションを過剰気味にすることです。意思決定が行われた場合は、それぞれのチーム メンバーは決定事項と、理想的には、その決定が行われた理由を理解する必要があります。これは、Wiki のようなコンテンツ管理システムを使用して、チーム メンバーが簡単にチーム全体の最新情報を見ることができるようにすることで可能になります。その後、Slack のグループ チャットで通知を受けることができます。
リモートでの製品リサーチ
プロダクト マネジメントは、顧客との緊密な連絡が必要であり、これはリモートで作業する場合に特に重要です。コロナウィルス感染症の拡大以前でも、Atlassian が実施した研究作業の多くは、リモートで行われていました。Zoom を使用することで、顧客は作業空間を共有し、製品が実際にどのように機能しているか示すことができます。
現在は完全にリモートに移行したため、リモートでの製品リサーチのためにチーム メンバーを管理する方法についてさらに考えました。リサーチ セッションを見るのはチーム体験として素晴らしいものですが、多くのチーム メンバーが参加すれば、お客様にとって威圧的になる可能性があります。そのため、通話ごとのチームからのオブザーバーと参加者の数を制限しています。通話に参加していないメンバーのために、多くの場合、セッション後に「ウォッチ パーティー」を開催します。ここでは、チーム全体がリサーチ セッションの動画を見て、ともに議論することができます。私たちは、Trello や Mural などのツールを使用して、これらのセッションから学んだことを収集します。これは、リモートでの共同分析に役立ちます。
リモートでのプレゼンテーション
簡潔かつ明確で、説得力があり、視覚的にも興味深い (図やグラフなど) ドキュメントで要点がまとめられた、明瞭な製品のビジョンを持つことが重要です。プロダクト マネージャーは、製品の価値、要素、期待を明瞭に説明し、成功を達成するための明確な工程を明らかにするプレゼンテーションを実施する必要があります。これは、ミーティング時間の短縮に役立ちます。
このプレゼンテーション中は、チャットに注意し、議論や質問に答えます。これにより、聞いている人たちの反応がわかり、Zoom プレゼンテーションがよりインタラクティブになります。また、プレゼンテーションは現在 Q&A ページで内部共有されていますが、これにより、チーム メンバーは自分の都合の良い時に見ることができ、引き続きフィードバックを提供したり、より詳しい説明を受けたりすることができます。
情報の共有と説明責任
毎週金曜日、製品マーケティング チーム全体がビデオ会議でミーティングを行い、成果、課題、懸念事項などを共有します。また、製品マーケティング ミーティングを毎週開催しており、顧客と対面で仕事をするサポート チームやテクニカル アカウント マネージャー チームのメンバーなどが集まります。このミーティングでは、顧客が最も気にかける 5 つのことを全員が共有します。各チームで起こっていることについて、非常に短時間で内容豊富なダイジェストが得られ、パターンが横断的に異なる領域にも広がっているのかを理解できます。
私たちは、チーム全員が様々な依存関係にどの程度尽力しているかを文書化することに非常に厳格に取り組んでいます。これらの依存関係について議論するためにミーティングを開催するのではなく、前もって文書化し、後でそれらを話し合うミーティングを開催します。これにより、ミーティングの時間を短縮できます。
また、個人やチームに対して適切な目標を設定することにも非常に厳格に取り組んでいます。全体会議があるときは、チームの使命、会社の目標、各目標に向けた進捗状況をまず確認します。全員が同じ場所にいてオフィスで偶発的に近況報告をすることはできなくても、目標について共有理解を持つことは、誰もが正しい方向に向いてともに仕事をするうえで役立ちます。
リモート ワークで役に立つツール
幸いなことに、Atlassian は、チームの共同作業に役立つツールを作成しています。したがって、ある意味では、従業員全体をリモート ワークに急に移行させたとしても、これに対応する管理機能が十分に備わっていたともいえます。現在 Atlassian では、自社ツールとサードパーティのツールを組み合わせて使用しています。現在使用しているツールは次のとおりです。
デジタル コミュニケーション ツール
Zoom
Zoom は、利用可能な最良のビデオ会議ツールの 1 つであり、世界をつなげる際に役立っています。1 対 1 のミーティング、顧客への通話、ブレイクアウト セッション、チーム ミーティングなどに最適です。Zoom によるミーティングではタイマーを使用して、時間制限を超過しないようにすることをお勧めします。
Slack
簡単な質問への回答が必要な場合には、Slack が最適です。チャンネルを作成する機能により、Slack ではチームの共有やブレーンストーミングも可能です。多くの同僚が、より楽しく個人的なコミュニケーションをするために Giphy をインストールしています。これは共感とチームの仲間意識の醸成にも役立ちます。私たちのチームメンバーは、その日の気分を表す曲を投稿したり、音楽プレイリストを投稿したこともあります。また、Slack 上で統合を構築し、チームの目的、目標、価値などを理解しているか確認するため、チームにアンケートも送信しました。
コラボレーションと生産性
今日、働く人々は、コンテンツの共有、コラボレーション、レビューを行うための、直感的に使えて信頼性の高いオンライン ツールを必要としています。これはリモート チームには特に重要です。Atlassian で使用しているツールは次のとおりです。
G Suite
Google Drive と Docs は、コンテンツ共有のための信頼できる唯一の情報源を提供し、ドキュメントの作成、共有、共同作業を可能にします。すべてのチーム メンバーは、コンテンツへのアクセス、コメント、ファイルのチェックを簡単に実行できます。
Confluence
偏りすぎないよう控えめに言っても、Confluence は現時点で最高のコラボレーション アプリの 1 つだと信じています。このアプリにより、リモート チームは、プロジェクトの特定の詳細を監視し、更新することができます。Atlassian のプロダクト チーム メンバーは、プロダクト ロードマップを Confluence ページに埋め込んだり、Jira チケットなどの補足文書へのリンクを作成したりできます。Confluence はすべての人が製品戦略と進捗について最新情報を得る役に立ちます。
Confluence は、決定を下すために役立つ重要な情報源です。リモート ワーク中は、一部の人が参加できないときに意思決定が行われるので、これは特に重要です。Confluence を使用することで、私たちは最新の情報を保つことができ、必要に応じて迅速なフィードバックを提供します。また、チームの Wiki としても機能します。たとえば、よくある質問のページや、チームのふりかえり用の Confluence テンプレートも作成しました。このテンプレートはチーム全体で共有しています。
プロジェクトとタスク管理
各地に分散しているプロジェクト管理チームは、開発者のデスクに行って簡単に最新情報を得ることはできません。オンライン プロジェクト管理ツールは、進捗状況の追跡、アップデートの取得、マイルストーンの確認などでチームを支援します。
Jira
Jira は、各チーム メンバーに割り当てられた責任の整理、割り当て、追跡、アップデートを行うチームにとって優れたワークマネジメント ツールです。
Trello
Trello は、アイデアの流れを具体的な作業計画に組み込むのに役立ちます。Trello ボードは、進行中の作業と作業の状態への透明性を提供し、コラボレーションを可能にします。
Bitbucket
Atlassian のソフトウェア開発チームはコードと課題を追跡するために Bitbucket を使っています。これは、リモート プロダクト マネジメント チームが、バグや他の課題について通知するのに役立ちます。
Atlas
Atlas は、共有型の非同期コミュニケーション手法によってチーム間のコミュニケーションの課題を解決します。
その他のツール
Clockwise
リモート ワークでは集中できる時間が不可欠で、特にビデオ会議に時間が非常にかかる場合に必要です。Clockwise は便利なカレンダー統合ツールで、特定のミーティングを自動的に移動して集中する時間を増やすことができます。
Mural
Mural はリモート チームにブレーンストーミングや、図やプレゼンテーションの作成などを可能にするオンライン ホワイトボード ツールです。
結論
この 1 年間、私たちは確かに混乱し、働き方を考え直し、変えることを余儀なくされていますが、混乱はイノベーションの重要な要素であると信じています。また、リモートで働くことは、私とチームがより良く、洗練されたコミュニケーション スキルを伸ばすのに役立ったと考えています。また、この移行は、適切なツールを持つことで容易になりました。
プロジェクト マネージャーは、顧客や主要な関係者との効果的なコミュニケーションを維持するために、順応する必要があります。リモートで働くことで、新しいコミュニケーション方法を学ぶことが課題となりました。コミュニケーションの課題は発生するでしょうが、それはいつものことです。課題を触媒に利用して成長していきましょう。
リモート ワークを成功させる方法の詳細については、Team Anywhere によりチームがリモート ワークを行う方法をご確認ください。